分子分光学 (20230424)
M: 以下は宮本のコメント
質問カードには「良い質問」を書くのであって, ふと思いついた疑問や教科書を読んでいてあなたが理解できなかった点についての質問を書くのではない.
この違いを理解していないと思われる質問が多数あるようだ.
- 20s2046:
- 研究などで取り扱われる分子は構造が複雑なものが多い気がしますが、群論を用いることが出来るのは比較的構造が簡単な分子だと思います。最新の研究でも群論は重要な役目を果たすのでしょうか。 M: 厳密な構造は対称性が低くても, 重要な部分の構造だけ考えて対称性の高い構造に近似できることもある. たとえば配位子の種類によらず遷移金属錯体の金属イオン周りを六配位八面体の構造と考えるのが普通だったりする. // 群論は分子の形を表して分類するためにだけ使うのではない. たとえば分子オービタル間の相互作用を考えるものとしてはウッドワード・ホフマン則がある.
- 21s2015:
- 本日の講義のまでで、群論を用いる事で種々の分子が、構造の対称性が同じ物同士でまとめられていたが、電磁波の吸収と対称性には、どのような関わりがあるのですか。個人的には、対称性よりも、どの原子がなんの原子と結合しているかの方が吸収において大きな影響を持ちそうな気がします。 M: 電磁波を吸収するかしないか (許容・禁制) は対称性で決まるが, 吸収の程度にはどの原子がなんの原子と結合しているかが効いてくる.
- 21s2019:
- 類において、組み合わせ方が複数ある場合はあるのか。そのようなときは物質にどのような影響を及ぼすか。 M: ``類において、組み合わせ方が'' とは, どういう意味か? // 組み合わせとは, 何の組み合わせのことか?
rmiya, 2023-05-01