構造物理化学II (20220621) M: 以下は宮本のコメント
質問カードには「良い質問」を書くのであって, ふと思いついた疑問や教科書を読んでいてあなたが理解できなかった点についての質問を書くのではない. この違いを理解していないと思われる質問が多数あるようだ.

16S2052: 
レイリーリッツの変分法では粒子は箱の中にあると仮定しているが、実際は箱の外にもいる可能性はあるので、これも誤差が生まれる要因になっているのでしょうか M: 本気か? 意味不明. // ``実際は'' とは, どういう意味か? 一体全体, 対象としている系は何なのか?? その系で, 箱の外に粒子がいる可能性はあるのか???

17S2051: 
特にないです M: [質問が記載されていない]

18S2010: 
平面分子などで2次元の箱の中の粒子を考えた時に、今回と同様の手法は使えるか M: 本気か? 自分で考えて分からないのはナゼか? // ``○○の時に同様の手法が使える'' といったリストを暗記するのが勉強ではない.

18S2014: 
今回の宿題に使用される波動関数は試行関数でよいですか。 M: 本気か? 自分で判断できないのはナゼか? // レイリー・リッツの変分法を理解していないのでは?

18S2018: 
求めた E の値の内より小さい方を用いるが、使われなかった方の E の値は何か使い道はあるのか。 M: 本気か? 教科書 p.277 や参考書をよく読めばいいのでは?

19S2004: 
永年方程式から得られる 2 つの E のうち大きい方はなぜ第一励起状態の上限に相当するのですか? M: 変分原理 $ \DS E_0 \leq E$ によれば, 変分法で求められた近似値は厳密解に等しいか大きい. 逆に変分法で計算して求められたエネルギーを基準に考えれば, 厳密解はそれ以下であり, すなわち計算値は厳密解の推定値の上限.

19S2049: 
変分法で基底状態ではなく、第一励起状態や第二励起状態に対してより厳密に検証をしたい際、関数・計算方法に対しどんな工夫を施せば良いか。 M: 別に, 基底状態の良い推定値を得るためにいろいろと先験的な知識を活用して試行関数を選んだり, 変分パラメータの数を増やしたりするのと同じでは? // 逆に, 状態により異なる方法が必要だと考える根拠は何か? 科学ってそういうものなのか?

19S2051: 
近似解で厳密解に近い値を出すために試行関数を設定する際の工夫として先験的な知識を反映するほかに何かありますか。 M: 本気か? 自分で考えて分からないのはナゼか? // 教科書や参考書を読んで勉強すれば分かるのでは?

20S2001: 
式(7・37) で得られる 2 つの解の内、片方の解が基底状態の近似を表すのに対して、もう一つの解が第一励起状態を表すのはなぜなのでしょうか? M: 線形代数の復習をする必要があるのでは?? // 固有関数は互いに直交する.

20S2004: 
変分法で用いる試行関数を E についての 4 次方程式とした場合に得られる E の値は、それぞれ基底状態、第一・第二・第三励起状態のエネルギーに相当するものですか。 M: 自分で判断できないのはナゼか? // 18S2018 参照

20S2006: 
求められた E の大きい方はなにに使われるのでしょうか M: 18S2018 参照

20S2010: 
厳密解とリッツ変分法で求められた解のわずかな誤差は何によるものなのでしょうか。 M: 本気か? 近似の意味を理解していないのか? // 変分法で求めたのは近似解であって厳密解とは違うのは当たり前では?

20S2021: 
クーロン積分の補正値はどのようにして決まってるのですか? M: 意味不明. ``クーロン積分の補正値'' とは何のことか? どこに出てきた話か?

20S2027: 
箱の中の粒子と同じように試行関数を使って求めたエネルギーが実際の値とかなり近くなるような例は他にありますか? M: 本気か? 教科書 p.263 の ``ほとんど望みの精度で解が得られる'' の意味を理解していないのか?

20S2029: 
変数分離できるということは任意粒子の状態が他の粒子の状態と独立に決まるということですか M: 自分で判断できないのはナゼか? // 独立粒子近似 と言ってみるテスト

20S2036: 
E の解の大きい方が励起状態のエネルギーとの事ですが、変分パラメーターを上手く変えることで第 1 以上の励起状態のエネルギーを求めることは可能でしょうか? M: 勉強すれば分かるのでは? // 教科書 p.138 も復習する必要があるのでは?

20S2037: 
レイリーリッツはレイリー法に比べてどういいのですか? M: 本気か? // それぞれの方法はどんな方法か? 違いは何か?

20S2042: 
教科書において、基底状態のエネルギー (E1) の近似は良い精度で出来ているのに対して、第一励起状態のエネルギー (E2) の近似の上限がかなり粗いものになっています。この第一励起状態のエネルギー上限の値のみが粗くなってしまう要因というものはあるのでしょうか。 M: そりゃ, あるでしょうね.

20S2046: 
永年方程式から第一励起状態のエネルギーを求めることはできるのでしょうか。もし、できたとしても厳密解と比較しなければ分からないのでしょうか。 M: 20S2036 参照, 教科書 p.277 や参考書をよく読めばいいのでは?

20S2047: 
摂動法について調べていたら、ワードとして古典力学における摂動論と、量子力学における摂動論というものがあったのですが、これらはどのような違いがあるのでしょうか? M: 自分でどこまで調べたのか? // 同じ名前で別なことをすると考える根拠は? 科学ってそういうものなのか?

20S2051: 
変分法において、基底状態エネルギーの近似値を求める際にどうして第一励起状態エネルギーの上限も求められるのか? M: 20S2046 参照

20S2052: 
連立方程式を有意なものに戻すというのはどういうことですか M: ``戻す'' と, どこで言ったのか?

20S2053: 
励起状態のエネルギーの上限をもっと正確にとるにはどうしたらいいですか? M: 20S2046 参照

21S2002: 
p.277 にあるとおり、式(7.37) を展開して得た永年方程式の二つの解のうち、小さいほうの値は近似的な基底状態エネルギーとして、基底状態の厳密な波動関数と近しい値を取るのに、もう一つの解は近似的な励起状態のエネルギーの上限の値として、粗い値になるのはなぜなのでしょうか。 M: 20S2046 参照, 波動関数の形を見れば自明では? // 同じ次数の多項式を用いた場合, 激しく振動する関数の方が近似が荒くなるのは自明では?

21S2004: 
教科書7・37 の式について、連立一次方程式の解き方が行列で解く意味がわかりません。普段の計算のように代入して解いた方が楽なのではないでしょうか M: 楽かどうかは主観なので. // 同次連立一次方程式 (斉次連立一次方程式) だという説明をしたのに, 理解されていないようで残念. // 数学の基礎 (線形代数) を復習する必要があるのでは?

21S2005: 
教科書の式 (7・37) のもう一方の解が箱の中の粒子の第一励起状態エネルギーの上限であることはどのようにして証明されたのか? M: 20S2046 参照

21S2006: 
永年方程式という訳は、どのような経緯でつけられたのでしょうか? M: 名付けた人に聞けばいいのでは? :-p

21S2007: 
2次の永年方程式から、2つのEの値が得られた場合、小さい方が基底状態のEになるが、もう一方のEは必ず第一励起状態のEなのか。 M: 20S2046 参照 // 教科書を注意深く読む必要があるのでは? 教科書の記載は ``第一励起状態の上限''

21S2008: 
第一励起状態の上限とはどういうことか? M: 20S2046 参照

21S2009: 
2 つの関数の一次結合を試行関数として用いてエネルギーを求めると、一方の解が第一励起状態エネルギーの上限になるのはなぜなのでしょうか。 M: 20S2046 参照

21S2010: 
今回の 1 次元の箱の中の粒子のモデルについてリッツの変分法で基底状態のエネルギーを予測する際には、試行関数として 2 つの項を線型結合したものが採用されていました。このため計算を進めていくと、E エネルギーについて 2×2 の行列式を解く、つまり E が解として 2 つ出てくる計算結果になりました。// これについて、試行関数として採用する式が例えば 5 つ、6 つ..... というより多くの項を線型結合したものであれば、エネルギーを求める過程の行列式は 5×5 などより複雑なものになり、E の解としてもより多くの解が出てくるということが予想されると思います。 // ここで、E の解として得られるものが複数ある場合、最小のものを基底状態のエネルギーとして採用するという点は良いと思うのですが、それより大きな値の解へ意味を持たせることはできるのでしょうか。(例えば 2 つ目に大きい解を第 1 励起状態のエネルギーとして採用する等) もしそれができるのであれば、第 2、第 3...... 励起状態の E を求めるためには、試行関数をより注意深く考えなくてはならなくなると思うのですが、それを考えるために体系化された考え方等はありますか。 M: リッツの変分法をよくよく勉強すれば分かるのでは?

21S2012: 
シュレディンガー方程式の近似解と実験結果がかなり近い値ものもみられる。しかし、現実で実験する際には多くの余分な力に影響されると思うが、教科書の言う実験結果なども近似的なものなのですか。 M: 意味不明. 実験結果が近似だとは, どういうことか?

21S2013: 
2 次の永年方程式の 2 つの値のうち小さい方を近似的な基底状態エネルギーとして使うとあるがもう一方の値はどのような意味があるのですか M: 20S2046 参照

21S2015: 
教科書 p.271 にある最も精度の高い計算結果とは、具体的にどのような計算を行った結果なのですか。 M: 本気か? 講義でも説明したのに, 理解されていないようで残念. // 教科書の表8.2 参照.

21S2016: 
日本総研と NEC が 2023 年に量子コンピュータを実現させる目標を掲げていることを知りました。https://www.kyotosu.ac.jp/project/st/st14_03.html 京都産業大学のサイトにて、0 と 1 の両方の状態を同時に並行して処理できる量子ビットが 40 個並べば、扱える状態は 1 兆にもなる。実用化には複数の状態を確率的ではなく、欲しい状態だけを取り出すことが求められる。状態を決定する測定という処理に至るまでにいかにして重ね合わせ状態を効率よく処理するかを考えるのが量子アルゴリズムの研究が重要であることを知りました。 授業で扱っている線形結合の項の数を変えたり、さまざまなモデルを用いて計算していくことが測定によって選択される状態を欲しい状態に近づける確率を高める操作につながるのですか M: 量子コンピュータについて私はよく知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ

21S2017: 
教科書 p.277 について、「励起状態のエネルギーのもっと良い値を得る方法」では、教科書の 3 章で扱った第一励起状態のエネルギーよりももっと良い値を得ることができますか? M: 20S2027 のコメント参照

21S2018: 
変分法と摂動法の 2 つの近似的方法を学びましたが、この他にはどんな近似的方法がありますか M: 自分でどれだけ調べたのか? 何冊の参考書を見たのか? // すぐに思いつくのは, 微分方程式の数値的解法.

21S2020: 
永年行列式の E の大きい解の物理的意味はなんですか M: 20S2046 参照

21S2022: 
箱の中の粒子の試行関数のように、厳密な関数に対して非常に値の近い関係の関数というのはほかにあるのでしょうか? M: 20S2027 参照

21S2023: 
式 (7・37) のもう一つの解は箱の中の粒子の第一励起状態エネルギーの上限に相当するが、これを厳密な結果と比較するとかなり粗いものとなってしまう要因としては何が考えられるのですか。 M: 21S2002 参照

21S2024: 
今回は箱の中という条件でしたがこれ以外にも計算の考え方はありますか。 M: ``条件'' とか ``計算の考え方'' とか, 意味不明.

21S2025: 
レイリー・リッツの変分法は基底状態において成り立っていたが, 他の状態の場合でも成り立つのか。 M: 20S2046 参照

21S2026: 
エネルギーの低い方が求めたい基底常置であり、もう一つの解は教科書には第一歴状態のエネルギーの上限に相当していると書かれているのですが、どうしてそのようになるのでしょうか。 M: 20S2046 参照

21S2028: 
連立方程式が同次型で有意なものが一つしか得られないというのはなぜなのでしょうか。 M: 数学の基礎 (線形代数) を復習する必要があるのでは?

21S2029: 
レイリーリッツの変分法のパラメータを増やす際に特に注意する点はありますか? M: 別に. 教科書や参考書をよく読めばいいのでは?

21S2031: 
永年行列式から得られた解として、大きい方のエネルギーが第一励起状態のエネルギーの上限に相当するとあったが、なぜこちらは近似的な基底状態エネルギーと厳密な結果を比べた時より大きく離れるのですか。 M: 21S2002 参照

21S2033: 
リッツの変分法の E についての二次方程式の解について、 E1, E2 の 2 つの解が得られ、値が小さい方が基底状態であると期待できるのは分かるが、もう一方は第一励起状態の上限であるとなぜ言えるのか?エネルギーが量子化されているのであれば第一励起状態のエネルギーの値は質量 m に依存して変化はするが、エネルギーの上限とは上記のことを指すのか? M: 本気か? 日本語力不足か? // 19S2004 参照

21S2034: 
永年方程式から変分パラメーターを求めるときに虚数解になるときはあるか? M: リッツの変分法を理解していない? 波動関数なのだから, 複素関数であっても不思議ではないのでは? // 複素変数での変分については, 複素関数論を勉強すれば分かるのでは?

21S2035: 
永年方程式の解で、基底状態に比べて励起状態の近似値が粗いものであるのはなぜか。 M: 21S2002 参照

21S2037: 
電子がスピンするように原子核もスピンはしますか?また、仮にスピンするとしたら、どのようにして観測できるものなのですか? M: 教科書 14 章 NMR や参考書を読んで勉強すればいいのでは?

21S2038: 
p.272 で何故電子には核の電荷が 2 ではなく 27/16 のように見えるのか? M: 本気か? 講義でも説明したし, 教科書にも記述があるのだが, それらのどこが分からないのか? // 他の電子による遮蔽

21S2039: 
2×2 行列式が 0 になるように E の二次方程式としてみて式を解いて小さい方を基底状態のエネルギー、大きい方は第一励起状態におけるエネルギーの上限値になると教科書に書かれていましたが、なぜ、大きい方の解は第一励起状態におけるエネルギーの上限値となるのでしょうか? M: 20S2046 参照

21S2041: 
教科書7・2 節では x=a/2 を中心に対称で、壁の位置で 0 となる関数を試行関数としたが、今日の宿題の試行関数はこのこれらの条件をいずれも満たさない。宿題の試行関数はどのような意味で厳密な波動関数に近いのか。厳密な波動関数と全然違う形の試行関数でも変分パラメーター次第で十分に近い形のグラフは描けるのか。 M: やってみればわかるのでは? // 教科書に示された計算で得られる波動関数は, 結局は x の多項式.

21S2043: 
同じ行列要素でも、(ある値 i,j が実関数であるために Sij=Sji が成り立つこと) や (ハミルトニアンがエルミート演算子であることから Hij=Hji が成り立つ) といった成立条件が異なるのはなぜですか。 M: (*) ハミルトニアンがエルミート演算子であることは, 固有値が実数であるための必要十分条件. すなわち条件はこれだけでよい. 講義では複素共役の印 * がつくと式が煩雑になるので, 今回の系では試行関数を実関数に選んだことを利用した。本来は行列がエルミート行列であることだけでキチンと永年方程式を導出できてエネルギーも求まるので, 力試しまたは充分に理解していることの確認に, 自分で計算してみることをおすすめします。

21S2044: 
2 次の永年方程式から得られる大きい方の E の値はどう解釈できるのですか M: 20S2046 参照

21S2045: 
2 つの関数の一次結合を試行関数として用いると、エネルギーの解の一方が第一励起状態エネルギーの上限となるのはなぜですか。 M: 20S2046 参照

21S2047: 
276p, 中段に 2 つの結果の非常によい一致は、単純な試行関数にしてはできすぎである。とあるが何か一致することで不都合なことがあるのか。 M: 日本語力とか想像力不足か? // 変分原理によれば, 試行関数で表される状態のエネルギーの期待値は, 厳密解よりも必ず大きくなる. 等しくなるのは試行関数が厳密解の波動関数と一致した場合のみ. 教科書の例でリッツの変分法で得られた波動関数は x の 4 次の多項式であって, 厳密解の正弦関数とは全く異なる関数形である. それにもかかわらず......

21S2049: 
近似解を求めるにあたって行列要素が出てくるのは物理的にどんな意味があるのか M: 本気か? 自分で考えて分からないのはナゼか? // 試行関数で表される状態のエネルギーの期待値を計算する過程で出てくるのであって, これは純粋に数学的過程.

21S2052: 
励起状態であるとき、エネルギーの上限の近似値が粗くなってしまうのは何故でしょうか? M: 21S2002 参照



rmiya, 2022-06-28