構造物理化学II (20180703) M: 以下は宮本のコメント
17s2001: 
p.305 の最良の変分計算とは どういうことか? M: その前後も含めて, 説明の文章をよく読んで考えればいいのでは? それとも, 国語力不足か? // 例えば, 試行関数中の変分パラメータの数が多い方が, exact により近いエネルギーを与えると期待される (p.278, p.302 等参照). 一般には, 変分法で用いられる試行関数に, 特殊な近似や制限は無い. // 17s2019 も参照

17s2003: 
多電子原子の波動関数は金属の低スピン状態または高スピン状態を考えると, どのようになりますか? M: 別に. 普通に考えればいいだけでは?

17s2005: 
つじつまの合う場の方法において, 式を循環することで得られる波動関数が仮定した波動関数に近づくのはなぜか. M: ``式を循環する'' とは? // つじつまの合っている状態が存在するならば, そこへ近づける方法はあるだろう. 最適化問題とか(?)

17s2006: 
1.4 % error のエネルギーを求められる HF 方程式でだいたいの傾向をつかめるのではという話だが, 今の時代, 方程式を使っているのだろうか. M: 本気か? 代わりに何をして, 分子の状態を知れるというのか?

17s2007: 
式 (8.20) のハートリー・フォック方程式はコンピューターを使えば容易に実行できるとありましたが, プログラミングと何か関係はありますか. M: 本気か? プログラムとは何なのか, 知らないのか?

17s2008: 
3 電子以上の波動関数も 1 電子波動関数の積としてあらわす事ができるのですか? M: 原理を元に自分で考えて, 判断できないのはナゼか? 電子数がいくつのときにできる・できない を暗記するような勉強法はやめてください.

17s2009: 
HF 法の概要を He で説明している理由に物理的な解釈がうまくできるとあるが, 他の分子, 原子で解釈がうまくいかないときの理由は何か. M: 教科書 p.315 をよく読むか, 自分で式を展開してどんな項が現れるかを見てみればいいのでは?

17s2010: 
質問ができるほど, 今回の内容を理解できませんでした. 次の講義にそなえ しっかり復習してきます. M: そうですか.

17s2011: 
He 原子についてスレーターオービタルの和を求めてから $ E$ を求める際に, パラメータ $ \xi$, $ \exp$ の数, 係数等を調整とありますが, それはどのように行うのですか. M: 別に. 普通にやるでしょ. // 最適化問題(?)

17s2012: 
実験値のエネルギーと, ハートリー・フォックエネルギーの差を小さくすることはできますか? M: だから, 相関エネルギー. // HF 法は HF 法. 別な方法を使ったら, それは HF エネルギーとは言わない.

17s2013: 
スピン量子数についても考えると さらに誤差が大きくなるため, 得られた値に意味があるのか. M: 誤差が大きくなると, どこに書いてあったのか?

17s2014: 
HF 法で得られた相関エネルギーの誤差は小さいか. M: 誤解の予感. HF で得られない部分が相関エネルギー. $ \DS$   CE$ = E_$exact$ - E_$HF

17s2015: 
ハートリー・フォックオービタルは, 教科書にヘリウムの場合の計算が載っていますが, 他の多電子原子でも同じように適用されるのでしょうか. M: He にしか通用しない計算方法に, 意味はあるのか? // 科学観がオカシイ?

17s2016: 
計の[原文ママ]値が $ -199.70$ で実測値は $ -200.78$ で そこそこ良い値と言っていましたが, 何を基準によい値と決めているのか? M: 良い悪いのような価値判断は, 主観しかない. 未だにこんな質問があることにビックリ! 科学観がオカシイ? // しかし, 実際に 0.5 % の差しかないのに, 悪い値と言う人は少数だと思いますが?

17s2017: 
つじつまのあう場の方法で, 何を考慮して $ \DS \phi({\bm r}_2)$ の形を仮定すればよいのですか. M: 別に. 何でもいいという講義中の説明のどこが理解困難だったのか? // 一価・有限・連続は当然. それ以外には, 原子の問題であればスレーターオービタルを使うとか, 球対称とか核のまわりに局在しているとかいう物理的に常識的で妥当な状況を考慮すればいいのでは?

17s2018: 
ハートリー・フォック方程式の解をみつもる時の誤差の許容範囲はどれくらいか. M: 17s2016 のコメント参照

17s2019: 
HF 極限とはどのような意味をもっていますか? (どのように利用されますか?) M: p.305 の説明の文章をよく読んで考えればいいのでは? それとも, 国語力不足か? // オービタル近似・独立粒子近似 の範囲内で得られる最良の結果. // 17s2001 も参照

17s2020+: 
SCF で仮定した波動関数と得られた波動関数を一致させるために繰り返し行うが, 完全には一致しないという状況があったりするのか. M: 例えば二つの実数が, 完璧に一致することはあるだろうか?

17s2021: 
近似の妥当性とは具体的にどれくらいから妥当といえるのか? M: 17s2016 のコメント参照

17s2022: 
特にありません. M: そうですか.

17s2023: 
HF 極限で, $ \DS \phi_{1s}({\bm r}_1)$ からスレーターオービタルの和を求めた後, $ \exp$ の数や係数等を調整とは 具体的にどうするのですか. $ \exp$ の数や係数等を調整することで 求める $ E$ にどのような影響を与えるのですか. M: 今学期学んだはずのことが, 全く身についていない予感. 残念. 17s2011 参照

17s2024: 
つじつまの合う場の方法で最初に仮定する $ \phi$ はどのように決めるのですか. M: 17s2017 参照.

17s2025: 
SCF 法の計算がよい原子軌道を選ぶと収束する理由は何ですか. M: HF 方程式の解の波動関数であれば, HF 方程式を満足するのは自明. また, たとえば一般の摂動法による波動関数の補正とか変分法の試行関数の形をどうするかとかを考えれば, 本当の解に近いものを仮の解に採用した方が, 素性の良い近似が得られるのは当然だと思うのだが??

17s2026: 
ハートリー・フォック方程式はもともと一次元の箱の中の粒子など厳密解が得られる場合は行わなくてもその後の計算に影響はないのですか. M: その後の計算とは, 何のことか? // 自分で判断できないのはナゼか?

17s2027: 
つじつまの合う場の方法 (SCF) で最初に $ \DS \phi({\bm r}_2)$ の形を仮定すると, なにげなく書いてありますが, ここで仮定する形に満たしていなければならない条件などはあるのですか? このままでは $ \DS \phi_{1s}({\bm r}_2)$ の自由度が高すぎると感じました. M: 勘違いでは? 常識的に考えれば, それほど自由度が高いとは思えませんが. 17s2017 参照

17s2028: 
$ \DS \phi(x)$ の形を仮定する時, できる限り正しそうな形のものが良い, とのことですが, このとき, どのような判断基準, 考え方で式を仮定するのが効率的ですか? M: 効率を比較したことがないので, わかりません. いつまでも悩んで決められないでいるくらいなら, 適当に決めて SCF 計算した方が速いのでは? // 17s2017 参照

17s2029: 
教科書 p.306 にパウリの排他原理に反しないと仮定するとあるが, パウリの排他原理を無視して仮定できるのは なぜか. M: 本気か? 論理学を復習する必要があるのでは? 仮定だけなら好きなだけ自由にできるでしょ? // 電子スピンを考慮していないので, p.311 の 仮説6 を満足するようにオービタル関数をとることが, そもそも不可能.

17s2030: 
ハートリー・フォック方程式を解いている時に出てくる, 交換積分が正の値をとるのはなぜか. M: 自分で計算してみれば分かるのでは? 必ず正になるとは限らないと思いますが.

17s2031: 
HF 極限で求めたエネルギーが 1.4 % エラーで, それがオービタル近似の範囲内ではベストな値, と説明されていたが, 今までにこれより小さいエラーの結果をだした近似方法をやったのに, 1.4 % がベストと言ったのは なぜか. オービタル近似と摂動論は何が違うのか. M: (8.16) のような試行関数ではよい結果が得られているが, もはやこれはオービタル近似ではない. // オービタル近似は, 一電子波動関数を考えるということで, 摂動とか変分とかとは独立な考え方.

17s2032: 
(8.18) で $ \DS V_1^$eff$ ({\bm r}_1)$ が実効的であるとは どういう意味ですか. M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは?

17s2033: 
電子間の相関がないとするなら 電子が増えるほど誤差が大きくなって正しくなくなっていくのではないですか. M: そうですね. 周期表の元素が全て同程度の難易度・精度で計算できるとは限らない. そんな保証はどこにもない.

17s2034: 
HF 方程式から 1.4 % error よりも誤差の小さいエネルギーを求めることはできますか. M: ``HF 極限'' の意味について, 教科書や参考書をよく読めばいいのでは.

17s2035: 
教科書式 (8.16) のように, HF 法より実測に近いエネルギーが得られる関数があるのに, オービタルの概念を用いて HF 法からエネルギーを求めようとするのはなぜですか. M: He については (8.16) 式の成績が良いようだが, これを他の原子や分子等の一般の系に適用するのは難しそう.

17s2036: 
つじつまのあう場の方法では, コンピューターを使えば容易に $ \DS \phi'({\bm r}_j)$ を得ることができるので, 初めに仮定する $ \phi({\bm r}_j)$ は何を用いても良いのでしょうか. M: 自分で判断できないのはナゼか? // 17s2017 参照

17s2038: 
HF エネルギーを求めるとき sp 軌道や sp$ ^2$ 軌道のような 直線, 平面形で, 3 次元的な広がりの小さい軌道でも全て同様に球体に近似してよいのでしょうか? M: 17s2017 参照 // それでは孤立原子ではなく分子の話になってしまう. 共有結合は方向性があることが特徴なので, それに対応した波動関数を用いる. 普通に LCAO を考えれば, 文字通り, p オービタルを使うことになるので, 球対称ではない.

17s2039: 
HF エネルギーと厳密なエネルギーとの相関エネルギーの差は無視できないほど大きいものだと分かった. 摂動論を使わずに, 相関エネルギーの差をできるだけ少なくできる計算法はあるのか. M: 教科書 p.317 にあるような摂動論 (多体摂動論) を用いる方法の他に, 単一のスレーター行列式 (電子配置) ではなくて複数の電子配置 (励起状態の電子配置) を混ぜる配置換相互作用 (p.461) を用いる方法等がある.

17s2041: 
電子 1 に注目すると電子 1 が感じる電子 2 によるポテンシャルエネルギーが教科書 p.306 式 (8.18) で表わされるが, 電子 2 の位置が不確定であるのに $ \DS r_{12}$ は正確に決められるのか. M: だから, 一電子波動関数 $ \DS \phi({\bm r}_2)$ を用いて, 電子 2 の位置についての平均を求める.

17s2042: 
[白紙] M: 質問が書かれていない.

17s2043: 
なぜハートリー・フォック方程式が ``最良'' であるといえるのですか? M: 誰がどこで言ってましたか?

17s2045: 
量子化学勉強するにあたって良い参考書はなにかありますか. M: 良し悪しは個人の能力や好みがあるので, 一律には言えない. 講義のサポート web ページに多数紹介しているのも参考にして, 自分に合うものを見つけてください.

17s2046: 
つじつまの合う場の方法で, $ \DS \phi({\bm r}_2)$ の形を仮定する際に どのようなポイントをおさえて仮定すればいいですか? M: 17s2017 参照

17s2047: 
p.305 にあるように $ E$ を求める最も大規模な計算は約 60 年前に行われているが, 今でもその研究は続いているのですか. M: ``その'' は何を指しているのか? // He についての計算をこれ以上続けても, あまり意味がないのでは? そして, 別の原子・元素についての計算も, ひと通りの計算がされれば, それ以上はあまり意味があるようには思われない.

17s2048: 
教科書や授業の板書ではヘリウムについて電子間に相関がないとして波動関数を求めていたが電子が増えれば電子間の相関は無視できなくなると思うのですが, その場合, どのようにして波動関数を求めるのですか. M: 別に. 同じようにして求めればいいのでは? それが ``科学'' でしょ. // 17s2033 参照

17s2049: 
SCF の方法で, 仮定した $ \DS \phi_2$ から, 得られた $ \DS \phi'_2$ は, 必ず改良されるものなのでしょうか. 操作をくり返すたびに $ \DS \phi_2 = \phi'_2$ から遠ざかることも考えられるのではないでしょうか. M: そうですね. たとえば ニュートン・ラフソン法でもあるように, 振動してしまって収束しないことも有り得るだろう.

17s2051: 
ヘリウム原子の相関エネルギーをより厳密な値を求めるためには, 一番のネックが何なのですか? M: 多体問題では厳密解が得られない.

16s2001: 
ハートリー・フォック方程式を解くとき, つじつまの合う場合以外の方法はあるか. M: あるかもしれませんね. しかし論理的に考えて, つじつまの合わない解はありえない.

16s2006: 
教科書 p.311 において, ヘリウム原子の基底状態の波動関数として $ \DS \psi_2$ を採用しなければならないとあるが, なぜそのようになったのか. M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2009: 
パラメータを増やせば, 電子の状態がわからなくなるが, エネルギーが実測値に近づくということは, 不確定性原理に基づいていないか. M: 勘違いの予感. パラメータを増やすと電子の状態がわからなくなるのはナゼか? // 不確定性原理について, きちんと復習する必要があるのでは?

16s2017: 
教科書では, 色々な近似が出てきましたが, 結局, 一番良い近似の方法はどれなのでしょうか. M: 何についてのどういう近似なのか. その近似を採用するメリット・デメリットは何なのか? しっかり区別して理解する必要があるのでは?

16s2019: 
電子 1 が感じる電子 2 によるポテンシャルエネルギーの「感じる」とは「作用する」というニュアンスで捉えて正しいか. M: 誰が何を感じるのか? 何が何に作用するのか? // 自分で考えて判断できないのはナゼか?

16s2023: 
一方の電子について考えるとき, 他方と平均的に電子雲が存在していると考えると厳密解とどれくらいの誤差がじますか[原文ママ]. M: 厳密解は知れているのか?

16s2026: 
ヘリウム原子の相関エネルギーを求めるとき, スピン部分と空間部分の分離ができたため パウリの排他原理を考慮しなかったが, 3 つ以上の電子をもつときヘリウムとは違った方法で相関エネルギーを求める必要があるのか. M: どうして? // 相関エネルギーの定義 $ \DS$   CE$ = E_$exact$ - E_$HF が適用できない理由があるのか?

16s2028+: 
``よく一致する'' や ``それほど満足できない'' のような科学的感覚は どうすれば身につくと思いますか. M: 考える, 何のための計算なのか, 定量的に (半定量的に) 考える. 他の数値と比較する.

16s2044: 
リチウムに対してハートリー・フォック極限で $ \DS E_$HF を求めると, リチウムはヘリウムより電子が多いため, 電子間の相関エネルギーが大きくなり, より誤差が大きくなるのか. M: 17s2033 参照

16s2046: 
パウリの排他原理に反しないと仮定して ということは より電子数が大きくなると相関エネルギーの差は大きくなるのか. M: パウリの排他原理と相関エネルギーとの間に, どんな相関があるというのか.

16s2048: 
半奇数のスピンと整数のスピンは反応や動きの点でどのようなちがいがありますか. M: あるかもしれませんね. 調べて分かったら, 教えてくださいネ. // 反応の磁場効果とか.

16s2049: 
ハートリー・フォック法を調べると, 配置換相互作用法という方法があったのですが, これはどういった計算法なのか. M: 調べたところに書いてなかったのでしょうか? 17s2039 も参照

15s3005: 
ヘリウムの電子は 1s 軌道に 2 つ入っているが電子 1, 電子 2 のようにラベル付けしていいのか. M: 番号付けなしでは, 交換に対して反対称な性質を記述できないのでは?

15s3007: 
相関エネルギーにより結合一本分のエネルギー差が生じるが, 次にやるスピンにその影響はでるのか? M: スピンが有っても HF 法であることに変わりないのでは?

15s3014: 
$ \DS \phi({\bm r}_1)$ から $ \DS \phi({\bm r}_2)$ を求め, その $ \DS \phi({\bm r}_2)$ から $ \DS \phi({\bm r}_1)$ を求めて, また $ \DS \phi({\bm r}_2)$ を求めるという手法はひどく強引な方法に思えるが他の方法はなかったのか. M: 手順を勘違いしている予感. 電子 1 についての波動関数 $ \DS \phi({\bm r}_1)$ と電子 2 についての波動関数 $ \DS \phi({\bm r}_2)$ とは, 実は同じもの. // 強引かどうかは主観. // 16s2001 参照

15s3025: 
ほとんど厳密なエネルギーの結果を得るために, 多くのパラメーターを用いると, それはオービタルの概念を放棄しているとありますが, 何故ですか? M: 勘違いしている予感. どこにそんなことが書いてあったか? // ``オービタル'' とは, 何か?

15s3048: 
電子相関を考えると HF 方程式は どうなるのか? M: 別に. それはもう HF 方程式ではない (定義).

14s3019: 
摂動論や, 変分法はオービタルなどの概念がないのになぜハートリー・フォック法より非常に正確な近似値を求められたのか. M: 誤解の予感. オービタルの概念を放棄したから, 非常に正確な値になったとも言えるのでは?

14s3030: 
今は, 1s と 1s にある 2 電子を例として 2 電子がもつ波動関数が同じであるとして SCF を行いましたが, 同じオービタルではない, 2 電子の波動関数を求める際には, どのようにして SCF を行いますか. 1 方のオービタルがもう 1 方のオービタルの波動関数で示される波動関数の形であるとして求めますか. M: 別に. 普通にやればいいでしょ. 演算子の固有値・固有関数は一つだけとは限らず, 量子数で区別される複数がある. つまり HF 方程式を解けば 1s, 2s, ... が全部求まる.



rmiya, 2018-07-24