構造物理化学II (20180515) M: 以下は宮本のコメント
17s2001: 
p.225 に「水素原子の完全な波動関数は〜」とあるが, 「完全な」とはどういう意味か? M: 日本語力不足? // 6 章で水素元素の波動関数を求めてきた論理の流れを考えてみればいいのでは? // 分割統治

17s2003: 
なぜ d オービタルは $ \DS z^2, ~xz, ~yz, ~x^2-y^2, ~xy$ の 5 種類に分けられるのですか? M: 講義でやった p オービタルと同様に, $ l=2$ オービタルの実数形を作って考えれば分かるのでは?

17s2004: 
水素原子オービタルが, 主量子数, 方位量子数, 磁気量子数の 3 つの量子数に依存するとあったがスピン量子数とは何か関係はあるのか. M: スピンは電子の第 4 の自由度. オービタル (空間) 部分とは独立. // 17s2038 参照

17s2005: 
水素原子について角運動量が 0 のときはどのような運動をしているのか. M: 原子核まわりの角運動量を持たない様な動き方.

17s2006: 
$ \DS L_{n + l}^{2 l + 1}$ の要素 $ (n+l)$ は何に相当するのでしょうか. M: 別に. ラゲールの多項式について調べてみればいいのでは?

17s2007: 
p.221, 図6.1 で x-y 面での角運動量は円錐を作っていましたが, y-z 面や z-x 面でも円錐になるのでしょうか. M: 角運動量の各成分の大きさについて考えてみればいいのでは?

17s2008: 
式 (6.43) の解は $ m$ には依存しないのですか? M: 本気か? 方程式に含まれていない $ m$ に依存する理由があるというのか?

17s2009: 
$ \sigma = \infty$ になり $ \psi(r,\theta,\phi) = 0$ になることはないのか? M: 自分で考えて分からないのはナゼか?

17s2010: 
[白紙] M: 提出物が要件を満足していません.

17s2011: 
$ \DS R_{nl}(r)$ の式に出てくる $ \DS a_0$ とは何のことですか. M: 本気か? 教科書の表紙見返しや p.223 等を見れば分かるのでは?

17s2012: 
1s, 2s, 2p, ... 等ありますが, s, p, d とは何か英語を略したものなのですか. M: 教科書 p.226 や参考書をよく読めば分かるのでは?

17s2013: 
ラゲールの陪多項式は, どのように求めることができるのか. M: マッカーリ 化学数学 の直交多項式の節も参照

17s2014: 
$ l=0$ の時 s, $ l=1$ の時 p, $ l=2$ の時 d, $ l=3$ の時 f で, $ l=2$ 以降はアルファベット順なのに $ l=0$$ l=1$ の時が s と p で規則から外れているのには何か $ l=0, 1$ の時には特別な理由があるからか. M: 17s2012 参照

17s2015: 
式 (6.44) で, エネルギーはボーアモデルの結果と一致とありますが, なぜボーア軌道上に束縛されてないのでしょうか. (授業で言ったかもしれないですがよくわからなかったため再度お聞きしたいです) M: 量子力学的な粒子は古典力学的な軌跡を描いての運動をしないのは基本中の基本. 不確定性原理.

17s2016: 
ラゲールの陪微分方程式の方がそれぞれの軌道の解を求めやすいのではないか? M: 何と比べての話か? 求めやすさはどうやって比べるのか? // 自分で求めてみれば分かるのでは?

17s2017: 
ラゲールの陪多項式から何がわかるのですか. M: 別に. ここでは動径関数がわかる.

17s2018: 
6.46 の過程でなぜ $ n \geq l + 1$ となるのか. M: (6.43) を解く過程で〜と書いてあるが, 何が分からないのか? // (6.43) を解く過程は上級の参考書を参照すればいいのでは?

17s2019: 
水素型原子とは水素原子以外に存在するのですか? もし存在しないのなら p.224 の核の原子番号 $ Z$ は 1 で固定ではないのですか? M: 水素型原子の特徴は何か? 教科書や参考書をみれば分かるのでは?

17s2020: 
水素原子の動径は, 周りの原子の影響によって変化することはあるのか. M: 周囲の原子に由来する静電場が変われば, 電子の運動の様子も変わるのは当たり前では?

17s2021: 
エネルギーはボーアモデルの結果と同じなのに電子はボーア軌道上に束縛されてはいけないとあるが矛盾していないのか? M: エネルギーと軌道は別物なので, 矛盾とは言えないのでは?

17s2022: 
$ n=2$, $ l=1$, $ m=+1$ $ \DS \psi_{2 1 +1}(r,\theta,\phi) = (-)\left(\frac{1}{64 \pi}\right)^{1/2}\left(\frac{1}{a_0}\right)^{3/2} \e^{-\sigma/2}\cdots$ という板書がありましたが, なぜ $ m$ だけ $ +1$ と書くのですか? 「$ +$」 はなくても大丈夫なものですか? M: 自分で判断できないのはナゼか? // 何か計算結果に差は出るか?

17s2023: 
「関数の前にある階乗は $ r$ での積分に関して $ \DS R_{nl}(r)$ が規格化されていることを保証する因子である」とあったのですが, なぜ階乗が関数の前にあると, 規格化されていると保証することになるのですか. M: 日本語力不足か? // それって規格化定数でしょ?

17s2024: 
ラゲールの陪多項式のグラフは, ルジャンドル陪関数のグラフのように何らかの規則性はありますか. M: そりゃあるでしょうね. 自分で考えて, 見つけてみればいいのでは?

17s2025: 
波動関数は $ n$, $ l$, $ m$ で形が決まるのに対して, 系のエネルギーが $ n$ のみに依存する理由はどうしてでしょうか. M: 形が違ってもエネルギーが同じことがあるってことでしょう.

17s2026: 
電子はボーア軌道上に束縛されてはいないということは, 当然 $ r$$ \theta$$ \phi$ と同様に定数ではなくなるということであり, 場合によっては $ r=0$ $ r \simeq \infty$ になるときもでてくると思います. $ r$ が一定でなくなることは明らかであるのに, どうしてあたかも e$ ^-$ が等速円運動をしているように見えなくもない図を描いたのですか. M: いつどこでだれが描いた話でしょうか? // その場に相応しいもっと適切な絵が他にありますか?

17s2027: 
ヘリウム原子だとシュレーディンガー方程式は解けないと思うのですがヘリウムの電子軌道は現段階で解明されているのですか? M: 教科書 7 章や参考書を読めば分かるのでは?

17s2028: 
$ \DS \psi_{lmn}$ が複素関数である, と授業内でやったが, 波動関数が複素関数であることは自然であるといえるのか? M: 自然界に存在している水素原子の電子状態を記述しているのだが?

17s2029: 
もし電子がボーア軌道上に束縛されていたら, 原子はどのような構造をとり得るのか? M: 既にボーアモデルを学んでいるはずだが, 自分で考えて分からないのはナゼなのか?

17s2030: 
ヘリウム原子から電子を 1 つ取り去ったものに関しても水素原子と同じようにラゲールの陪多項式によって, オービタルの動径部分を考えられるのですか. M: 自分で判断できないのはナゼか? // He$ ^+$ は, H と何が違い, 何が同じなのか?

17s2031: 
ボーアモデルにおける $ E$ が水素原子の動径方程式中の $ E$ と同じ形になることについて. ボーアモデルでは円運動の運動方程式をもとに $ E$ をもとめていたが, その $ E$ が正しいということは, 電子が円運動をしているということにならないか. (実際は違うという話だったが.) ボーアモデルの $ E$ はたまたま正しい式になったということなのか. M: 論理的には簡単. 逆は必ずしも真ならず. // 仮説演繹法とかアブダクションとか言ってみるテスト.// 二つの理論が同じエネルギーを与えても, 別の実験事実 (オービタル角運動量など) では一方しか正しい予言をしないなら, 二つの理論の優劣はそこで決まる.

17s2032: 
式 (6.48) で体積要素が極座標の体積要素 $ \DS r^2 \sin\theta \d r \d\theta \d\phi$ の ``$ r$'' 部分に相当する $ \DS r^2 \d r$ であるのは なぜか? M: はぁ? 極座標だからでしょ. 結局, 何が分からないのか?

17s2033: 
水素原子って $ l=2$ とか $ l=3$ とかとるんですか ? M: 取らない理由が何かあるのか?

17s2034: 
計算結果が $ \sin\theta \sin\phi$ $ \cos\theta$ だったら $ \DS 2p_y$$ \DS 2p_z$ を表すということでしょうか. M: 自分で判断できないのはナゼか?

17s2035: 
以前の宿題で $ \DS Y_l^m$ は原子オービタルの形を表し, $ R(r)$ は大きさを表すとあったが $ R(r)$ が負になった場合, 原子オービタルはどのようになるのか. M: 著しく誤解している予感. ``$ R(r)$ は大きさ'' と, いつだれが言ったのでしょうか?

17s2036: 
$ \DS R_{nl}(\sigma)$ についてグラフを書くと全て 0 に収束することは 何を示しているのですか. M: 別件についてだが, ``物理的に許される波動関数'' について講義で復習したばかりなのだが, 全く身についていないという意味ですね?

17s2037: 
$ \DS \psi_{nlm}$ が複素関数でるという特徴に物理的な意味は何かありますか. M: 別に. // 波動関数の意味について復習する必要がある?

17s2038*: 
オービタルは n, l, m の 3 つの量子数によって形やエネルギーが決まるということでしたが, スピン量子数はオービタルの形に一切の影響を与えないのでしょうか. M: スピンは電子の第 4 の自由度なので, つまり空間座標 (軌道部分) とは独立している. しかし厳密には, スピン角運動量と軌道角運動量との間の相互作用はありうるし, また UHF モデルではスピンの up/down でオービタルの空間的な広がりがわずかに異なる.

17s2039: 
$ \DS R_{nl}(\sigma)$ が 0 に収束するのは 何を意味するのか. M: 17s2036 参照

17s2040: 
複素数をどうやって実数になおすか質問しようとしましたが 授業で説明いただいたので質問はありません. M: 提出物が要件を満足していません. // 実数化の方法は, 一つだけではない. 実部を取る, 虚部を取る, 絶対値を取る, 等の方法が考えられるし, 他にもあるかも. 数学の基礎について復習する必要がある?

17s2041: 
動径部分の波動関数のグラフで $ n=2, ~l=0$ の時に負の値をとるということは どういう意味ですか. M: 別に. 波動関数としては普通でしょ. // 17s2035, 17s2037 なども参照

17s2042: 
系のエネルギーは $ n$ に依存するとあったが これはなぜか. M: ボーアモデルも何らかの意味で真実を突いているのでしょう.

17s2043: 
(6.47) の式で 階乗がつくのは なぜですか. M: 導出の過程について, 参考書を読んで自分で考えてみれば分かるのでは?

17s2044: 
最後の $ \DS 2p_x$ の導出は理解できましたが, $ \DS 2p_z$ の場合はどのようになるのか? M: 教科書や参考書をよく読んで, 自分の手を動かして計算してみれば分かるのでは?

17s2046: 
p.223 の真ん中あたりに「本当に驚くべきことに, このエネルギーが水素原子のボーア模型から得られたエネルギーと一致するのである」とあるが 書き方的にたまたまですか? M: 質問の意図不明.

17s2047: 
表6.4 の $ x$ には範囲や条件などはあるのですか. M: 書いてある通りだと思われるが, 何が分からないのか? // どの方程式の解か?

17s2048: 
(6.47) 式で出てきた $ \DS a_0$ は何を表わしているのですか. M: 17s2011 参照

17s2049*: 
今回の講義で, 系のエネルギーは $ n$ によってのみ決まり $ l, ~m$ は関係ない, と学びました. しかし無機化学で, 原子オービタルについて学んだ際, p 軌道と s 軌道の間にはエネルギー準位差があると学びました. そして軌道の p, s を決定するのは方位量子数 $ l$ でした. これでは今回学んだことと矛盾するのですが, 系のエネルギーは $ l$ によっても左右されるのでしょうか? M: 実は矛盾していなくて, どちらも正しい. そのココロは, 扱っている系が異なる. (何がどう違うのでしょうか?) // 教科書 8 章や参考書をよく読めば分かるのでは?

17s2050: 
「自然数は自然に導入される」とは どういうことですか. M: ここで ``自然に'' の対義語は, ``人為的・恣意的'' ということ. // ボーアモデルでは, 量子数 n は軌道運動とは独立に外から与えた. つまり別の与え方もあり得たかもしれない. しかし水素原子のシュレーディンガー方程式では, 方程式の解が物理的に許されるために必要なものとして出てきたのであって, 別の可能性はない.

17s2051: 
$ \DS r^2 \left[ R_{nl}(r) \right]^2 / a_0$$ 4s / 3d$ になるということでしょうか? M: 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2006: 
p.224, 225 に (6.47) 式の関数の前にある階乗は, $ r$ での積分に関して $ \DS R_{nl}(r)$ が規格化されていることを保証する因子であるとあるが それはなぜか? M: 17s2023 参照

16s2009: 
HOMO 軌道から LUMO 軌道へ 1 電子遷移して, 遷移の前後で不対電子の数が変化するような分子を, 波長とその波長での試料セル中の磁界の強度を測定できるような装置があれば, 分子のスペクトルを定量的に測定できるのではないか. M: 始状態と終状態 (基底状態と励起状態) とでスピン多重度が異なれば, 磁気モーメントが異なるので, それ (または磁化率など) をモニターしたアクションスペクトルを測定することは, 原理的には考えられるだろう. まあ, 発光強度をモニターした励起スペクトルみたいなものだが, 蛍光やりん光などで光らない物質にも適用できる.

16s2017: 
オービタルの確率密度プロットにおいて, 点がつけられていない部分には, 電子がある確率はないのでしょうか. M: どの図の話か? プロットの意味を勘違いしているのでは?

16s2019: 
表6.4 のラゲールの陪多項式の例は どこから求めたのか. M: 著者に聞けばいいのでは? ;-p // 上級の参考書や物理数学の参考書を読めば分かるのでは?

16s2023: 
$ E$ に含まれる自然数 $ n$ は, 方程式を解く過程で自然に導入されるが, 自然に導入されることで $ E$ にもたらされる意味などはあるか. M: 量子化されることは, 自然の本質である. // 17s2050 も参照

16s2026: 
水素原子中の電子について, $ \DS \BRAKET1{L_x} = \BRAKET1{L_y} = 0$ ということは, 複数の水素について考えたときに, $ x$ あるいは $ y$ についての角運動量の正負が平均し 0 になるということか. M: 自分で判断できないのはナゼか? // 平均値とはどういう意味か?

16s2028: 
軌道の水素原子のエネルギーはどのように実測したのか? M: 別に. 水素原子の発光スペクトルとか, イオン化エネルギーとか, XPS とか, 色々とあるが?

16s2046: 
水素原子オービタルは 3 つの量子数に依存するとあるがスピン量子数にはなぜ依存しないのか. M: 17s2038 参照

16s2048: 
角運動量の z 成分は $ \hbar$ の整数倍の値 $ m \hbar$ しか取らないが, 整数 $ m$ の磁気量子数はどのような意味をもつのか. M: 角運動量により生じる磁気モーメントと磁場との相互作用. // 教科書 pp.245-246 や参考書参照

16s2049+: 
原子オービタルを複素関数でなく, 実関数で表す場合というのは どんな時ですか? M: われわれがよく出会う原子は, 分子や結晶を構成しており, 自由空間に孤立しているわけではない. すなわち環境の影響を結晶場として感じている. このとき球面調和関数を用いた複素数型の原子オービタルは, ハミルトニアンの固有関数になっていません.

15s3005: 
球面調和関数とは何なのか. M: 本気か? いまさらこれか? 教科書や参考書をよく読んで勉強すればいいのでは?

15s3007: 
クロネッカーのデルタ $ \delta$ の添字が異なると 0 になるとありましたが, どうして同じだと 1 になるのでしょうか? M: 記号の定義

15s3014: 
エネルギーがボーアモデルの仕事と一致するそうだが, 電子がボーア軌道上以外に存在しうるならエネルギーが 0 に近い粒子にもなりうるのか. M: 本気か? 物理学の基礎を復習する必要があるのでは? // エネルギーの量子化と, その値が 0 に近いこととは独立では?

15s3025: 
可換であるとはどういうことを意味するのですか? M: 教科書 4 章や参考書をよく読めば分かるのでは?

15s3028: 
球面調和関数の $ x, ~y$ はどのようにしてきまるか. M: 意味不明. 球面調和関数のどこに$ x$$ y$ があるのか?

15s3048: 
ラゲールの陪多項式の負の符号は どのような意味をもつのか. M: 物理数学の参考書を参照すればいいのでは? // ルジャンドル陪関数の符号のつけ方には規則があった. もしその規則がなければ......

14s3019: 
ボーアが求めた水素原子のエネルギーと, シュレーディンガー方程式を解いて得られたエネルギーが一致したのは偶然なのか. M: 17s2042 参照



rmiya, 2018-05-21