構造物理化学I (20171205)
M: 以下は宮本のコメント
- 17s2003:
- スレーターオービタルというのは核電荷を求めるスレーターの規則となにか関係がありますか? M: 同じ人が提唱した.
- 17s2004:
- 講義では閉じこめられた粒子のエネルギーの量子化について学びましたが 開けた空間での粒子についても当てはめることができますか. M: 束縛系に特有な事情. 自分で考えてみればいいのでは?
- 17s2005:
- 電子と陽電子からなるポジトロニウムは水素と同じスペクトルを持つのか. M: 自分で考えて分からないのはナゼか. 水素と何が同じで何が違うか? // 対消滅しちゃうのでは?
- 17s2006:
- 熱運動している原子は完全に運動を止めることはあるのでしょうか? M: 教科書 5 章の調和振動子は, 二原子分子の振動運動のモデル.
- 17s2007:
- もし, 演算子を使わなかったとしてもシュレーディンガー方程式は解けるのでしょうか. M: 別に, 普通に微分方程式なのだから. ``演算子'' は視点の問題.
- 17s2008:
- 運動エネルギーの値が古典物理学と量子力学の値で違うということは, それに伴う矛盾も発見されたのですか? M: 意味不明. 勘違いでは? // 物理量の値が異なることは無いはずですが?
- 17s2009:
- 一次元の箱の中の粒子の問題では直鎖の共役炭化水素中の
電子に大雑把に適用できるとあるが, 正確に適用できないのは何が原因なのか. M: 大雑把な適用とは, 波動関数やエネルギーが実際のものと違うという意味だが, その原因は論理的に自明では?
- 17s2010:
- 固有値は定数と何が違うのですか. M: 固有値方程式において, 固有関数に演算子が作用したものが固有関数の定数倍になる.
- 17s2011:
- 今回, 箱の中に 1 つの粒子が入っている話でしたが, 複数入っていた場合には それぞれが作用し合うのですか? それとも他の粒子を無視して 1 つの粒子に着目して考えればいいのですか. M: 量子化学のレベルでは, 粒子間の相互作用については, (物理界の四つの力のうち) 主に電磁気的な力を考える.
- 17s2012:
- 2p 軌道は [丸の中に正負の負号入り 8 の字型オービタルの図は省略] このように表されますが, このプラスとマイナスは何を表しているのですか? M: 教科書 6 章や参考書をよく読めば分かるのでは?
- 17s2013+:
- 境界条件において, 人為的に領域ごとに区分しているのに, なぜ自然は連続であると考えるのか. M: 常識的な自然観では? // 人為的な境界で波動関数が不連続であることは, 自然か? // 境界線のごくわずか手前と先 ((例えば) 右極限と左極限) とで, 波動関数の値が劇的に変化することは, 自然か? (人為的な) 領域の境界で特殊なことが無いというのが自然なのでは?
- 17s2014:
- 領域 I や III は箱の外なので, 箱の中の波動関数と箱の外の波動関数は全く別もののように思えるが, なぜそれらは連続していると言えるのか. M: 17s2013 参照
- 17s2015:
- 箱の中の粒子の話で,
のとき,
が 0 となるのは, 粒子が
で制限されているからとなるが, もし制限されていなかったら,
は 0 ではならなくなるのですか? M: どうやって制限しているか? を考えれば分かるのでは?
- 17s2016:
-
の式で 何によって
の値が変化するのか? また
の値が奇数か偶数化でわかることがあるか? M: 量子数を理解していない? 物理的な実態ではなく, 状態を区別する名札のようなもの.
- 17s2017:
- 演算子が可換であることからは粒子について何かわかることはあるのですか. M: 教科書 p.142 や参考書をよく読めばいいのでは?
- 17s2018:
- 領域 I, II, III とやったが これらの境界面ではどのようになっているのか? M: 17s2013 参照
- 17s2019:
- 粒子の強度について理解できませんでした. 粒子の壊れやすさということではないのですか? 粒子は波ですか? M: 強度は, 構造的な強度ではない. 粒子の一つである電子には内部構造は無い. // ド・ブローイ波長と言ってみるテスト
- 17s2021:
- 領域を
とそれ以外と分けるのなら, 領域 I と III の 2 つに分ける必要なない[原文ママ]のではないか. M: 領域 I と III とで, 波動方程式の一般解を得るところまでは同じだが, 境界条件が違う.
- 17s2022:
- ある 2 つの物理量に対応する演算子同士が可換であるとき 何か意味を持つのでしょうか? M: 17s2017 参照
- 17s2023:
- シュレーディンガーが「
」を電荷密度, 「
」を
の間の電荷量であると考えたのに対し, マックスボルンは「
」を
の間のある場所に粒子が見つかる確率であると解釈で置き換えた. と教科書にあったが, なぜ そのように置き換える必要があったのか. シュレーディンガーの解釈によって起きる弊害とはなんですか. M: 何が ``論理的な難点'' なのか, 感性ではなく論理なのに, 自分で考えて分からないのはナゼか?
- 17s2024:
- 一次元の箱の中の粒子についての図が直鎖構造をもつ共役炭化水素の
電子に適用できるとありましたが, 枝分かれ構造をもつ共役炭化水素の場合は図はどのようになるのでしょうか? M: 自分で工夫してみればいいのでは?
- 17s2026:
- 一次元の箱の中の粒子について解説していましたが, 箱の中の粒子同士が衝突する場合, 衝突した粒子の速度が変化し, 必ずしもエネルギーが一定ではなくなると思います.
の式には粒子同士の衝突も考慮されているのでしょうか. M: 思うのは勝手だが, ここでどういう系を扱っているのか, 自分でよく考えれば分かるのでは?
- 17s2027:
- 箱の中の温度が変化したとき, その中の粒子の動きが変化すると思うのですが, シュレーディンガー方程式はどのように使えばいいのですか? M: シュレーディンガー方程式に温度に依存した項はあるのか? 箱の中の温度は, 何によって決まるのか? 教科書 27 章や参考書をよく読めばいいのでは?
- 17s2028:
- 物質を絶対零度にすると物質は一切の振動をしないと聞いたことがあるのですが, 仮にシュレーディンガー方程式に温度を考慮した演算子を用いて計算した場合は
のとき
という結論に至るのでしょうか? M: 聞いた内容は正しいのか? // 自分で計算してみれば分かるのでは? 17s2027 参照
- 17s2029:
- 箱の範囲を
にしても同様の結果が得られるのか? M: 自分で計算してみれば分かるのでは?
- 17s2030:
- 井戸型ポテンシャルの深さが有限と無限では性質がどうかわるのか. 箱の外でも粒子や波が存在するようになるのか. M: 章末問題 4.38 を自分で解いてみたり, 参考書をよく読めばいいのでは?
- 17s2031:
- 箱の中の粒子の問題の, 領域 I, III の議論の理屈がわからない. 粒子がとまっているときに
が
というのはわかる. だが今は粒子がないという設定なのだから,
を導入することに意味はないのではないか. M: 止まっているときに
がわかるのはナゼ?? // どういう設定なのか? 著しく誤解の予感
- 17s2032:
- 一次元の箱を設定して波動関数とエネルギーを求めたら量子化されていたというのは都合がよすぎないか. M: 量子化されていてはダメなのですか? どうして?
- 17s2033+:
- 粒子が
と
の間にとじこめられているとした時点で領域 I, III の
は 0 ではないのでしょうか. わざわざ計算しなければいけないのですか? M: きちんと計算した結果, 矛盾がないことが確認されました.
- 17s2034:
- 領域 I と III において,
しかないというのは どうやって示すのですか? M: 講義でも説明したのに, 理解されなくて残念. 17s2033 も参照
- 17s2035:
- 量子力学では, 微分方程式を三角関数を用いて解くので, 自然数
が一般解にでてくるため, 必然的に量子化されるのか. M: ``量子力学では〜'' ではない. 自分で判断できないのはナゼか?
- 17s2036:
- 一次元の箱の中の粒子では, シュレーディンガー方程式から波動関数を求められたが, 一次元の箱という実験は実現可能なのでしょうか. 数学から見た点と物理学から見た点で矛盾は生じないのでしょうか. M: 講義でも説明したのに, 伝わっていなくて残念. 17s2009 も参照 // 数学的に正しくても, 物理的な状況を記述できていなければ意味がない.
- 17s2037:
- 演算子の交換が可能であるときのメリットは何ですか? 計算がしやすくなることですか? M: 17s2017 参照
- 17s2038:
- 電子軌道に存在する節面も電子の存在確率が 0 という点において, 「箱の外」と同じもののように思えます. 両者は同一 (節面のポテンシャルエネルギー=
) なのでしょうか? M: 議論の対象がどんな系なのか, よく考えれば分かるのでは?
- 17s2039:
- p.88 の量子数が場当たり的に導入されたプランクとボーアを飛び越えてしまったとはどういうことか. M: 教科書をよく読めば分かるのでは? // プランクやボーアの理論では, どのように量子化の考えを扱ったか?
- 17s2040:
- 前回提出した読書感想文はどういう風に評価されどういう扱かいをされますか? M: 別に. 普通に扱いますけど.
- 17s2041:
共役系の
電子の話で, 電子が [直鎖共役炭化水素の構造式は省略] の右側あるいは左側にいかないとおっしゃっていたが, 何故か. 右側, 左側の「…」部分が単結合に変わっていれば電子がそれ以上右側あるいは左側に移動しないと思うが, [ヘキサトリエンの構造式は省略] の状態がずっと続いていれば, 電子は移動できるのでは. M: そこまで考えていて, 自分で判断できないのはナゼか. // 右端・左端と言ったのだが...
- 17s2042:
- 「一次元の箱」というのは特殊な条件下などでなくありふれた還境[原文ママ]で作れるものなのでしょうか. M: 講義でも説明したのに, 伝わっていなくて残念.
- 17s2043:
- 演算子の交換は, どのような場面で使われますか? // シュレーディンガー方程式に難点はありますか? (相対性理論は含まれない, などの) M: 17s2017 参照 // (講義でもちらっと話しましたけど) 自分でどれくらい調べたり考えたりしたのでしょうか?
- 17s2044:
- 物体が完全に静止することはないという考えで大丈夫でしょうか? M: 自分で判断できないのはナゼか?
- 17s2045:
- 2 次元の箱の中はどうなってるのですか. M: 教科書 p.54 や参考書を読んだり, 自分で考えてみればいいのでは?
- 17s2047:
- 2 つの演算子が可換である時, 何か得られることはありますか. M: 17s2017 参照
- 17s2048:
- 最もエネルギーが低い状態での運動エネルギーがゼロでないということは物体は静止しているように見えてもわずかに動いているのか. M: ``わずかに'' かどうかは主観なので分からない.
- 17s2049:
- ボーア理論の授業のときに, 高いエネルギー準位から低いエネルギー準位へと移るときに電磁輻射の形でエネルギーを放出し, それをスペクトルとして観察していましたが, 逆に, 低準位から高準位に移るときのエネルギーの移動を, スペクトルのような形で観測できるのでしょうか? M: 前者は発光で, 後者は光の吸収ということになります. 教科書 15 章や化学の他の教科書・参考書も見てみればいいのでは?
- 17s2050:
- 領域 I, III に粒子は存在せず, 領域 II には粒子が存在しますが, 境界ではどのような状態なのですか. M: 17s2013 参照
- 17s2051:
- 演算子が可換とするなら, 計算では何か変化はあるのでしょうか. M: 17s2017 参照 // 任意のふたつの演算子を, 勝手に可換にすることはできない.
- 17s2052:
-
(
は自然数) を
(
は自然数) と表してしまうと何か問題が起きてしまうのか. M: 任意定数
を用いて
なので.
- 16s2002:
- 古典物理学的には絶対零度のとき, 粒子の運動エネルギーは 0 であるとされますが, 量子化学では, 絶対零度でも運動しているということですか. M: 自分で判断できないのはナゼか?
- 16s2007:
- 連続な波動関数を用いて得られた結果, エネルギーが量子化されていることを間違いだとは見なさなかったのはなぜですか. M: 水素原子のスペクトルが連続スペクトルではなく離散的なスペクトルだったので, 他の系でもエネルギーが量子化されているとしても不思議はないのでは?
- 16s2009:
- 調和振動子モデルでは隣接準位間にだけ遷移が許容され,
obs ならば, IR 測定だけでは, 一本の線スペクトルの強度のみ観測されるので, 実際の観測から, 二原子分子の量子数
を調べることはできないのか. M:
obs が量子数
に依存するかどうか, 自分で考えてみればいいのでは?
- 16s2014:
- 二つの演算子
,
が可換であることは一般にはないと説明があったが, もし,
,
が可換なら, それは物理的にどんな意味を持つのか. M: 17s2017 参照
- 16s2022:
- なぜポテンシャルエネルギーが無限大になると波動関数が 0 になるのか. M: 講義でも説明したのに, 理解されていなくて残念. // シュレーディンガー方程式を満足するために, 波動関数がどうであればいいか?
- 16s2028:
- どのようにシュレーディンガー方程式は発案されたか? M: 発案した人に聞けばいいのでは?
:-p
- 16s2032:
- 時間に依存するシュレーディンガー方程式を用いることで, 電子が励起されるときの途中の状態を記述できないのか? M: 本気か? ``途中の状態'' は存在しない. 離散的なエネルギーを持つそれぞれの状態が存在するのみ. // ``状態 (state)'' は, 日常用語の名詞ではなく専門用語
- 16s2035:
- エネルギーは量子化されていて決まった値しか取れないのだが, もしある分子が基底状態から第一励起状態に遷移した時, その分子の遷移中のエネルギーの値は, 2 つの状態のどちらかなのか, それとも別に量子化されたエネルギーを表す式に当てはまってくるのか? M: 16s2032 参照
- 16s2037:
- 問題3.13 で位置の不確かさ
と箱の幅
を比べていますが,
が小さいほど, どうなるのですか.
のまわりの広がり具合の小ささを表すのでしょうか.
M: 自分で考えて分からないのはナゼか?
- 16s2039:
- 古典力学においては連続と考えられていた物理量が, とびとびの値を示していくのはなぜなのか. M: 自然がそうなっているから. そういう自然・現実を古典力学では記述できないので, 量子力学が必要とされた.
- 16s2043:
- 箱の中の粒子について 直鎖の共役炭化水素の
電子について考えていましたが, 箱の中の状態が気体, 液体と変わると粒子の運動に変化はあるのですか. M: どういう系を議論の対象としていたか, もういちどよーーーく考えてみればいいのでは?
- 16s2044:
- ポテンシャルエネルギー
とき全エネルギー
運動エネルギー
となるため
がとびとびの値を取るが, 運動エネルギーは
だから量子化されているとすれば
がとびとびの値をもっているということか. M: 自分で考えて分からないのはナゼか?
- 16s2048:
- 古典力学で連続量とされていた物理量が, 量子力学でとびとびの値をもつのはなぜか. M: 16s2039 参照
- 16s2049:
- 境界条件を考えてシュレーディンガー方程式を解いたが, 実際は境界というものは存在せず, 空間は均質であると思うのだが, この場合でもシュレーディンガー方程式の解は得られるのか. M: 自分で求めてみれば分かるのでは? // ``空間は均質'' を, 数式でどのように表現したらいいだろうか?
- 15s3007:
- 量子力学の一般原理で, 縮退は潜在的な対称性の結果とあったが, ここでの潜在的とは M: 文が完結していないのでは? // 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは?
- 15s3014:
- 教科書は三次元の箱ものっていますが更に次元を上げても計算の流れは同じなのでしょうか. M: 違う必然性があるのか? 次元の数が増加していく途中で, 考え方を変更しなければいけなくなるような不連続点が存在するのか??
- 15s3025:
- シュレーディンガー方程式について, 時間に依存しないシュレーディンガー方程式はどのような状態の時に使うのですか? M: 言葉通り, 時間に依存しない現象・状態を記述する時.
- 15s3028:
- 境界条件を見つけるのは 1 つで十分か? M: 数学の基礎 (微分方程式の解法) を復習する必要があるのでは?
- 15s3039:
- 演算子はなぜ作用させる順番が決まっているのか. M: なぜ加減乗除の計算の順番が決まっているのか?
の計算で, 二つの引き算
と
の計算の順番は決まっているか?
- 15s3041:
- 演算子が 3 つ可換であればそれらの物理量も 3 つ同時に任意の精度で測定可能ですか? M: 自分で考えて分からないのはナゼか?
- 15s3046:
-
の場合で なぜ右端の演算子から左端の演算子まで順番に作用させるのか? 逆ではいけないのか? M: 15s3039 参照
rmiya, 2018-01-22