構造物理化学II (20170606) M: 以下は宮本のコメント
16s2001: 
(7.7) 式で円周率が入っているのはなぜか. M: 講義で, 計算方法まで示し, 後は自分で実際に計算してみるように言ったのだが?

16s2002: 
より多くの変分パラメータを含む試行関数は どのようなものがありますか. M: 教科書の先や, 参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2003: 
物理的にもっともらしい関数とはどのような意味ですか. M: 講義で説明して実例も示したのだが, 何が分からないのか? 16s2006 も参照 // 水素原子の電子が, 核から遠く離れたある点の周囲に星形に分布しているとは, 物理的に考えにくい (もっともらしくない) のは当たり前だと思うのだが?

16s2004: 
波動関数の符号は特に意味を持たないことから, 水素原子の基底状態エネルギーを求めるとき, 試行関数は $ r \rightarrow \infty$ $ \phi(r) \rightarrow 0$ となるような対数関数も使えますか. M: どうして他人に聞く必要があるのか? 自分で計算してみればいいのでは?

16s2005: 
試行関数のパラメータを増やしたいときには どのような手法を用いればよいか. M: 今回の講義で説明した例 (試行関数の形) では, 難しいかも. // 教科書の先 (7.3 節) や参考書を読んでみればいいのでは?

16s2006: 
水素原子の基底状態について試行関数を選ぶときに考慮する点が 2 点挙げられ, $ \DS \phi(r) = \e^{-\alpha r^2}$ は一価, 有限, 連続であることは考慮されていたが, 電子は核の近傍に存在しているという点はどこに考慮されているのか. M: 講義で関数のグラフの概略を書いて説明したのだが, 伝わっていなくて残念. 図7.1 参照 波動関数の二乗は電子の存在確率に比例する.

16s2007: 
試行関数を選ぶときに「電子は核の近傍に存在している」とありましたが, それはどこで判断するのですか. M: 現実に, 核と電子の距離が遠いならば, それは原子ではなくて陽子と電子が独立して存在しているだけのこと. // 16s2005 参照

16s2008: 
厳密解が分からない時, 計算して得た近似解が確からしい近似解となっているかの判断は, どのようにしたらよいか. M: 今日の講義で説明した求め方の *論理* を *理解* していないようで, 残念. // 原理的に, ガウス型の関数としては最も適切な関数, エネルギーが得られている.

16s2009: 
縮退した軌道上では電子はあらゆる方向に運動するが, ゼーマン効果によって縮退した軌道が分裂し, 電子が最もエネルギー準位の低い軌道にある場合, 電子は磁場なしの時よりも, ある程度方向をもって運動するのか. M: 激しく勘違いの予感. 初めから全然違う. // 教科書や参考書をよくよく読んで, 考えて, 理解しなおす必要がありそう.

16s2010: 
今回のように厳密解がわかっている状態でエネルギーの波動関数を求めたとき, その近似の精度をさらにあげることはできますか. M: 厳密解が分かっているかどうかは, 近似の精度を上げることと無関係では? // 16s2005 参照

16s2011: 
教科書 p.264 でなぜ試行関数として $ \DS \phi(r) = \e^{-\alpha r^2}$ というガウス関数を使っているのでしょうか. M: 講義で説明したのだが, 伝わっていなくて残念. // 16s2006 参照

16s2012: 
80% の近似ということは 20 % はずれているということになると思うのですが, 自分の中での近似というのはもっと誤差が小さいと思うのですがずれすぎてはいないのですか? M: 今日のの講義では, 変分法のやり方について例をあげて具体的に説明しただけ. 得られたエネルギーや波動関数が (無条件で) 最高に良い近似だとは言っていない. 16s2017 参照

16s2013: 
近似のよしあしは相対的に他の近似と比べてでしか評価できないのでしょうか. M: 良し悪しに絶対的な基準があるのか? 良いと悪いの境界をほんのわずかでも越えたなら, 評価が劇的に変わることは合理的か?

16s2015: 
水素原子のような 1s オービタルにのみ電子がある元素ではないものの場合, どのような式を用いたらよいのでしょうか. M: 教科書の先や参考書を読んでみればいいのでは?

16s2016+: 
変分原理が成り立ち必ずエネルギーの値が真値より大きくなるのはどうしてですか. M: 講義で説明したのに, 理解されていなくて残念. // 重要な基本事項を忘れている予感. 単なるエネルギーではなくて ``基底状態のエネルギー'' と教科書に書いてある. // ``基底状態'' とは??

16s2017: 
基底状態でさえ, 厳密な結果の 80 % の近似なのに, 基底状態以外の状態での変分原理の正確さは信頼できるのでしょうか. M: どうして教科書 p.268 の重要な記述を忘れてしまえるのか?

16s2018: 
試行関数によって得られる近似値も変わりますが, それぞれの波動関数に対応した, 最も良い試行関数というのは存在するのでしょうか. M: 意味不明. ``それぞれの波動関数に対応した, (最も良い) 試行関数'' とは, 例えば具体的にどういうことか?

16s2020: 
水素原子の基底状態エネルギーについて 80 % よりもさらに近似することはできますか. M: 16s2017 参照

16s2022+: 
教科書には, より多くのパラメータを含む試行関数を用いるとよりよい結果を得るとありますが, なぜですか. M: 硬い板よりも柔軟なゴム膜の方が, よりよく物体の表面の形状にフィットするのは, 当たり前だと思うのだが? // 多項式の次数が高い方が, よりよくデータ点に合う (残差二乗和が小さい) 近似曲線が得られるのは, 当たり前だと思うのだが?

16s2023: 
$ \DS 4 \pi \int_0^\infty \phi^*(r) \hat{H} \phi(r) r^2 \d r$ $ -\infty \rightarrow \infty$ で積分しないのですか. M: 本気か? 変数 $ r$ は何を表しているか? 変域は??

16s2024+: 
試行関数を選ぶときの基準は, 物理的な考察を満たすこと以外にありますか. M: 心理的な基準・好悪にもとづく基準などを期待しているのか? // 物理的な世界を数学という言葉を使って記述するとはどういうことなのか理解しているのか??

16s2025+: 
$ E(\alpha)$ の最小値を求める際 極小値を求めるとのことでしたが, 極小値をとらない関数や極小値よりも極限をとった時が最小となる関数ももあると思います. このような場合には試行関数を別のものを選ぶことが最良の手なのでしょうか. M: 数学的には関数はそうかもしれないが, そんな関数は波動関数として適切で物理的に意味があるのか? // エネルギーを変分パラメータで微分してゼロと置くので, 正確には極小値を与える点ではなく停留点である. その停留点で極小値をとるかどうかは, 別途 (高次の微分の正負を調べるなどして) 確かめればよい.

16s2026: 
今回は水素原子の厳密解が分かっていたから 80 % 以上の精度であるということを確かめることができた. しかし, 厳密解が分からない中で近似したときに, 近似した値を確かめることなく信用してもよいものか. M: 論理的におかしなことになる. もしも厳密解と比較した近似値だけが信用できるのならば, 信用できる近似値が得られたときには, そもそも近似値を求める必要がないのでは? // ところで, 信用するって, 何をどう?

16s2027: 
選んだ試行関数によって変分パラメータの数も変わるんですか. M: 自分で考えて分からないのはナゼか? // 教科書の先や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2028: 
$ \DS 1/2$ 乗と $ \DS \sqrt{~~}$ が混在しているが, 何か区別する規準はあるか. M: 異なるものなのか? 区別する意味があるのか??

16s2029: 
厳密な解法[原文ママ]がわかっていないとき, よりよい近値[原文ママ]を得ることのできる試行関数はどのように選択するのか. M: 意味不明

16s2030: 
より厳密な結果に近づくためには, より多くのパラメーターを用いるとよいとあるが, 多くのパラメーターを含む試行関数にはどのようなものがあるか? M: 16s2005 参照

16s2031: 
ある原子について, 変分原理を行うときに, 試行関数を選ぶときに, ほとんど場合でそれなりの近似を示すような関数はありますか? M: 教科書の先や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2032: 
普段, 厳密解は分からないはずだが, 水素原子の厳密解はなぜ分かるのか? M: 現実に解けてるでしょ. // 20170418 の 16s2004, 16s2045 参照

16s2033: 
試行関数としてガウス関数を選んだのはなぜか. M: 16s2011 参照

16s2035: 
図7.1 縦軸の単位 $ \DS 1/\left(\pi a_0^3\right)^\frac{1}{2}$ は何を表しているか. M: 記号の意味が分からなければ, 調べればいいのでは? // 自分の手で式をいじってみれば意味が分かるのでは?

16s2036: 
図7.1 のグラフの横軸の値は $ \DS r / a_0$ ですが, 縦軸の値は何ですか. M: キャプションに書いてある説明の, 何が分からないのか? 16s2035 も参照

16s2037: 
$ \DS E_$min$ (\alpha) = -0.4244 \left( \frac{e^4 m_\text{e}}{16 \pi^2 \varepsilon_0^2 \hbar^2} \right)$ でボーア半径 $ \DS a_0 = \frac{4 \pi \varepsilon_0 \hbar^2}{m_\text{e} e^2}$ を用いて説明することはできるのですか. M: 自分でやってみれば分かるのでは?

16s2038: 
真の値と比較するために $ \DS -\frac{4}{3 \pi}$ $ \DS \frac{\hbar}{\sqrt{2}}$ のくくり出しを行いましたが, 実際に計算するときはどこをくくって整数にするのでしょうか. 真の値が不明なのでやらなくても良いのでしょうか. M: 何のためにくくり出したか, 自分で書いているのに, どうして他人に聞く必要があるのか?? // 表8.1 も参考に.

16s2039: 
$ \DS E_0$ の値が分かっていないと, 出した $ \DS E_$min の値がよりよい近似かどうかは分からないと思うのですが, $ \DS E_0$ の値が分からないときはどうすればよいのでしょうか. M: 別に. // 16s2026 参照

16s2040: 
厳密解の $ \DS \phi_$exact$ ~ \alpha \e^{-\beta r}$[原文ママ]$ \beta$ の値も $ \phi$ が最小の値をとるようにするのでしょうか. M: 本気か? 激しく誤解の予感. 教科書 6 章や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2041: 
シュレーディンガー方程式以外で近似的方法が使われる方程式はありますか. M: そりゃぁ, いくらでもあるでしょうね.

16s2042: 
厳密な解がわかる試行関数はないのですか. M: もしもそんなものがあれば......

16s2043: 
$ E(\alpha)$ の最小値が最も良い $ \DS E_0$ の近似とありますが $ \DS \phi(r) = \e^{-\alpha r^2}$ 以外の試行関数を用いても近似で等しくなることは必ずないのですか. M: 意味不明 ``近似で等しくなる'' とは, 何と何が等しくなる話か?

16s2044: 
He のような電子間反発項をもつ原子にも変分法を用いて基底状態のエネルギーを求めることはできるのか. M: 教科書の先や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2045: 
試行関数をどのようにしておけば, 最も厳密解に近い近似値を求められるのか. M: 16s2005 参照

16s2046: 
図7.2, 大きな変位に対して試行関数振幅が大きいことがわかるとあるが, 振幅が大きいと特に何がわかるのか. M: 量子力学の基礎を復習する必要があるか? 波動関数の振幅には, どんな意味があるか?

16s2049: 
摂動法について, 項数は何の基準で一次か二次か決めるのか? M: 摂動の次数と項の数とは, 直接の関係は無い. // 教科書 p.263 の記述を忘れたのか?

16s2050: 
式 (7.7) の次の分で $ E(\alpha)$ の最小値を見つけるとかいてありますが, 必ずしも極小値が最小値になるとは限らないと思います. 極小値が最小値でない場合でも極小値を最小値と考えてよいのですか. M: もちろんダメなのは当たり前だと思うのだが? 微分してゼロと置くのは, 必要条件でしかない.

16s2051: 
266p で水素原子の基底状態エネルギーについてここで行った変分計算の結果は, 厳密な結果の 80 % まで近づいているとありますが 例7.2 ではどのくらいまで近づいてるといえるのですか? M: 厳密解が既知だし, そもそも解説されているのだが? あえて人に聞くのはナゼか?

15s3004: 
もし仮に $ E(\alpha)$ が極小値が最小値でない場合は どのようにして $ \DS E_0$ の近似値を求めるべきでしょうか? M: 近似値を求めるためにこうしなければいけないという制限などない. 好きにすればいいのでは?

15s3005: 
逐次補正が急速に小さくなって先へ進むにつれて重要でなくなるのはなぜか. M: テイラー級数とかフーリエ級数の高次の項をイメージすれば当然では? // 小さい項を無視しても影響が小さいのは当たり前では?

15s3007+: 
パラメーターを多く含む試行関数を用いるとより厳密な結果を得られるが, 逆にパラメーターを多く含まれていない時, より厳密な結果を得るにはどうすればいいのか. M: 物理的に, よりもっともらしい関数形を選ぶ.

15s3008: 
より多くのパラメーターを含む試行関数を用いることでより良い結果を得ることができるが, 永年方程式の簡単さを指標にしてパラメーターの多さを決めるのが良いのか. M: 何でそういう話になるのか, 意味不明. 永年方程式の簡単さとは何か? どういう定量的な指標なのか??

15s3014: 
基底状態エネルギーの近似解や厳密解が負の値になっているがエネルギーが負とはどういうことか. M: 物理学の基礎を復習する必要があるか??

15s3025: 
試行関数 $ \DS \phi(r) = \e^{-\alpha r^2}$ としてエネルギーの期待値を求めるとき, 分母分母[原文ママ]でわけて解きましたが, その時, $ \DS \int \phi^*\phi r^2 \d r = \left( \frac{\pi}{2 \alpha} \right)^\frac{3}{2}$ とありましたが, $ \DS \frac{1}{8 \alpha} \left( \frac{\pi}{2 \alpha} \right)^\frac{3}{2}$ ではありませんか? 教科書では $ 4 \pi$ を分母分子にかけていたので, $ \DS 4 \pi \int \phi^*\phi r^2 \d r = \left( \frac{\pi}{2 \alpha} \right)^\frac{3}{2}$ だとは思うのですが... M: なぜその時に言ってくれなかったのでしょうか? // 板書は, もしかしたら間違えたかもしれません. スミマセン. 正しくは, 自分で計算してみてください.

15s3028: 
ヘリウム原子の波動関数を $ \DS \Psi(1,2) = \psi_{1s}(r_1) \psi_{1s}(r_2) \alpha(\sigma_1) \beta(\sigma_2)$ と表してよいのでしょうか? M: 教科書を読んで, 自分で判断できないのはナゼか? // 良いか悪いかの判断基準は何か?

15s3048+: 
試行関数の最小値を厳密解に近づけるためには試行関数をどのように決定すればよいのか. M: 15s3007, 16s2005 参照

14s3030: 
H 原子, He 原子の試行関数 $ \phi$ は 1 価有限連続でありかつ原子[原文ママ]は核の近傍に存在するということで選びやすいが 4f などの原子の試行関数はどのように選べばよいのでしょうか. M: 別に, 選び方が他と変わることはないのでは? 他と変える必要はないのでは?



rmiya, 2017-06-29