化学の基礎 II(G) (20170131)
M: 以下は宮本のコメント
- 15s2005:
- 化学ポテンシャルを計算により見積もる方法が書いてある参考書がありましたら教えてください. (
以外の求め方を求めております) M: 標準化学ポテンシャルは標準モルギブズエネルギーに等しい. したがって, 標準モルギブズエネルギーを求めればいいのでは?
- 15s3006:
- 速度定数を求める際, 衝突論と遷移状態理論はどのように使い分けますか. M: 別に. あなたの好きにすればいいのでは?
- 15s3007:
- 衝突しないのに向きがあるのではないかと講義内でやっていたが, 温度
でも考えることはできないだろうか. M: 意味不明. 温度で何をどう考えるというのか?
- 15s3014:
- 触媒を使って反応させたとき, 分子どうしの衝突の何が変化して反応性が変化するのですか. M: 教科書 p.176 や参考書をよく読めば分かるのでは?
- 15s3022:
- 遷移状態が反応の進行にともなって, 元の反応系に戻るか生成系へと進むかどちらへより進みやすいか, といったことは何に依存して決まりますか? 単純に反応系と生成系のポテンシャルエネルギーの大小のみで決まるのですか? M: 状態間のエネルギー差では, 平衡論的な系の安定性しかわからない. 速度論的なことは, 言えない.
- 15s3030:
- アレニウスの式で活性化エネルギーが負の値になるということは, 中間体の安定になるということなのか. M: エネルギーの大小と物質の安定性から, 自明では? // 活性化エネルギーが負ならば, 反応系が安定に存在することができないことになるが?
- 15s3033:
- 教科書 p.147, 図 12.3 の横軸の反応座標とは どういうものですか. M: 例えば p.157 の図 12.8 の反応経路に沿った位置を表す軸.
- 15s3037:
- 反応物 A と B の間で電子が移動し,
A
B
になると, 大きな反応断面積をもち, 立体因子
は 1 より大きくなる とあるが, なぜ原子半径で考えるよりも, 反応断面積が大きくなるのか. M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは? 14s3021 も参照
- 15s3038:
- アレニウスの式で表される, 頻度因子
は計算により求められると思いますが, その数値には意味があるのでしょうか? M: 衝突理論や遷移状態理論をよく復習すれば分かるのでは?
- 15s3040:
-
a よりエネルギーが小さければ反応しないとのことでしたが,
a よりとても大きなエネルギーをもった原子が反応した時も, 反応としては
a
T のエネルギーをもったものの反応とは何らかわりはないのですか? エネルギー保存から何かしらアクションがあってもよいのでは? M: 実際の反応では, エネルギー保存から, 生成物の励起状態 (電子励起または熱励起など) になると考えられる. その結果, さらに別の反応が進行して, 目的物以外のものが得られることもありうる. しかしここで議論している反応速度の理論は, 素反応が対象なので, 多段階の反応の全体を一括して取りあつかってはいない.
- 15s3041:
- 衝突理論では, 活性化エネルギーを起え[原文ママ]なければ, 反応しないとのことですが 温度を上げれば上げるほど, 理論上のグラフと, 実測のグラフは, 一致するということですか? M: 勘違いの予感. 温度を変えると, 何が変わるのか?
- 15s3042:
- 前指数因子として考えられるものとして 衝突断面積, 速度, 立体因子 以外にはなにかありますか. M: 衝突理論や遷移状態理論をよく復習すれば分かるのでは?
- 15s3045:
- 物質が反応するとき, 触媒を使うなどして,
a の値が変えられるが, その場合でも
の式は成り立つのか? M: なぜ, 成り立たないと考えたのか? // 触媒の有無で
a が異なるということでしょ. まさに, 触媒によって反応が速く進行するようになることを説明できるのだが.
- 15s3046:
-
の導き方がよくわかりませんでした. M: そうですか. でも, 質問になっていません. // 教科書や参考書をよく読んで, 実際に手を動かして計算してみれば, 分かるのでは?
- 14s3008:
- 立体因子は何か式で表すことができるのですか? M: 教科書には「反応物の構造に依存した衝突の向きによる反応確率の違いを表す補正因子」と書いてある. 簡単な式で表せそうか?
- 14s3021:
- ある反応物 A と B の間で電子が移動して
A
B
になることでクーロン力が発生し, 引き合って衝突した反応では, 立体因子
は 1 を超えてしまうそうですが, その理由に「反応物の原子半径の和で考えるよりも, ずっと大きな反応断面積をもつことになるため」とありました. 立体因子は, どんな向きの衝突でも必ず反応する場合
となるので, なぜ断面積が関係してくるのでしょうか? M: 衝突頻度が衝突断面積に直結している. // 衝突頻度から予想される反応速度よりも, 実際の反応速度の方が早い. すなわち分子の大きさから考えて, 衝突しないですれ違っているはずなのに, 反応が起こっている. あるいは, 分子の密度から考えられるよりも多くの衝突が起こっている. これらの事実も衝突理論で説明できるようにするために, 実効的な分子の反応断面積は, 分子の実際の大きさよりもずっと大きいと考えることにした.
- 14s3040:
- 反応を起こす衝突と反応を起こさない衝突の違いは, 反応物どうしの向き合いによって原子間の結合の組みかえに有利な向きと不利な向きがあることに起因しているのですが, 具体的にどの角度からどのような速度で衝突すれば反応を起こせるというのはわかっているのですか? 角度や速度などの限界値みたいなのはあるのでしょうか? M: 小さい分子であれば, 計算化学の手法によって, かなり色々と分かると思います. 例えば教科書の図 12.8 のようなポテンシャルを考えれば (原子間距離だけでなくて角度についてもポテンシャルを考える), 反応に最適な配置がわかります. 実験的には, どうでしょうかね.
- 13s3012:
- 反応を進めるのに大抵光や熱等の外部からエネルギーを加えると仰りましたが, 室温下でも反応する系の場合, 活性化エネルギーはどうなるのでしょうか. M: 別に. 活性化エネルギーを超えるのに, 室温程度の熱エネルギーで十分だということでしょ.
- 12s3029:
- p.153 の
が 1 を超える特別なタイプの反応とあり, 注 14 として書いてあるけどあまりわかりませんでした. 何か具体的な反応例はありますか? M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ
rmiya, 2017-02-03