構造物理化学I (20161111)
M: 以下は宮本のコメント
- 16s2001:
- 不確定性原理などの原理はどのようにして示されるのか. M: 質問の意図がよくわからない. 示すだけなら教科書にも示されているが?
- 16s2002:
- 不確定性原理で位置
と運動量
を同時に正確に決定できないとありましたが, その不確かさが最少となる値はありますか? M: 激しく誤解の予感. まず位置と運動量はそれぞれ
と
だし, 不確かさの下限 (最小値) が不確定性原理として示されているのだが?
- 16s2003:
- 振動数の求め方で, 10 回振動するのにかかる時間を測定する方法の方が正確に求めれる気がしてきたのですが, 1 秒あたりの波の数を数える方が良いのですか? M: 時間とエネルギーを同時に正確に測定できないということでは, どちらでも同じ. 時間を測定するにしても, 無限に正確に時間を測定できない (例えば手動のストップウォッチで 0.1 秒程度の誤差といわれている). そこでより正確に振動数を求めるためには, 100 回・1000回と, 振動する数を増やしてより長時間かけて測定する必要がある. // また, もしも 1 秒間の振動数を 1 回未満の振動まで正確に (例えば 0.1 回の振動まで) 測れたとしても, より正確に測るには時間がかかるという点に変わりはない.
- 16s2004+:
- 教科書にボーア理論と不確定性原理は矛盾するとありますが, 具体的にどこが矛盾するのですか. M: 電子が円軌道という明確に定まった軌跡を描いて運動するということは, ある瞬間にある位置にいた電子が, 次の瞬間にどこに移動するかが明確に分かっているということ. そのためには, 例えば, ある瞬間の電子の位置と運動速度を正確に知っている必要がある.
- 16s2005:
- もしこの世に不確定性原理が存在せず, 粒子の位置と運動量を同時に正確に求めることができたら, 何かメリットはあるか. M: SF の世界ですか? 前提が偽なら, いかなる命題も真となるのが論理学の教えなので, あなたが望むことが何でもかなうというメリットがある
:-p
- 16s2006:
- 振動数をより正確に計測するには, 時間がかかるとあったが, 例えば 1 秒間に 9.9 回など, 短い時間でも正確に計測することは不可能なのか. M: 16s2003 参照
- 16s2008:
- 最初の映像で少ない粒子が移ったとき その粒子が振動しているように見えたのは何故ですか. // 不確定性原理の位置か運動量のどちらかの定義がよりよい物になったら原理が崩れることはないのですか. // 古典的波動方程式ということは, 量子論的波動方程式というのもそんざいするのですか. M: 16s2040 参照 // ``定義'' ですか? 何のことでしょうか?? // 16s2010 参照
- 16s2009:
- 古典的波動方程式に, 光速
とプランク定数
を
,
のように近似しなければ, 量子力学にも使えるようになるということか. M: 全然違う. 16s2010 参照
- 16s2010:
- 不確定性原理と矛盾しない方程式はどのように表されるのですか? 不確かさを考慮すると, 正確な値はどんな形で出せるのでしょうか? M: 教科書や参考書をよく読んで, 量子力学・量子化学を勉強すればわかるのでは?
- 16s2011:
- 古典的波動方程式を解くのに変数分離法を使うことになりましたが, 他の方法を使って解くことはできますか? また, もし出来るとしたら他の方法を使って解く過程の中で何かを発見する可能性はあるのでしょうか? M: 可能性は, ゼロではない. 挑戦してみてはいかがか?
- 16s2012:
- 古典物理学や近代物理学では説明できなくなった場合, 新しい物理学がでてきたとき, それは日常の生活と関連することができるのか? 日常生活に役に立たない学問が表われた場合でもその学問に価値はあるのか? M: 日常世界の物理学 (ニュートン力学や電磁気学) とは全く異なる世界をあつかう (かのように見える) 量子論や相対性理論は, 日常世界と関係ないのか? // ある時点での価値判断は, 永久不変のものなのか?
- 16s2013+:
- ハイゼンベルクの不確定性原理において, 式は
なのに 例題 1.10 と例題 1.11 で単純に
として解いているのは なぜでしょうか. とりうる最少の値だけを用いて計算してもいいのでしょうか. M: 著者に聞けばいいのでは? :-p
// 教科書は ``お役所の検定済み'' ではない. 記述内容について, お役所が正しさを保証してくれているわけではない. 正しいかどうかは, 読者が判断すればよいのでは? // 等号で十分であるという理由を論理的に考えるか, 不等号で答案を考えるかすればいいのでは?
- 16s2014:
- 光子が電子に衝突した時 光子の運動量の一部が電子に移動するとあるが, 長い波長の光を用いたときなどに運動量の全てが移動することもあるのか. M: もしそのように移動したら, 光子はどうなるだろうか?
- 16s2015:
- p.43 の「古典的波動方程式はシュレーディンガー方程式に物理的な意味づけを提供する」という記述がありますが 具体的にどういうことでしょうか. M: 二つの方程式を見比べてみればいいのでは? そして, それぞれの方程式を解いて得られる関数は, 何を意味しているだろうか? また, 関数の二乗は, 何を意味しているだろうか?
- 16s2016:
- 横波の伝わる速度は
で求められるということですが, どうしてルートがつくのですか. M: 必要だから. 次元解析でもしてみればいいのでは?
- 16s2017:
- 古典波動方程式を, すべての物理的に意味のある解
が満足しなければならないとありますが, その解から, 逆に物理的な現象を予測したりすることはできるのでしょうか? M: 何のために物理理論があると考えているのでしょうか? ニュートンの運動方程式だって, これから投げるボールの軌跡を予測できますけど. // ディラックの陽電子と言ってみるみるテスト.
- 16s2018:
-
ということは, 周期が第 1, 2, 3, 4, ... となるにつれて, 励起状態になるために必要なエネルギーは小さくなるのでしょうか. M:
の基底状態以外は全て ``励起状態'' なのだが... // 講義での話を理解してくれていないようで残念. てゆーか, 分からなければ, その場で質問すればいいのに, しないのはナゼか?
- 16s2020:
- ボーア理論のどのような点が不確定性原理と矛盾しているのか. M: 16s2004 参照
- 16s2021:
- エネルギーと時間の不確定性関係について, 時間をかければエネルギーは正確に近づくのはわかるが, なぜ時間が不正確になるのか. M: 講義で説明したのに, 伝わっていなくて残念. // 「いつ」のエネルギーなのか?
- 16s2022:
- 不確定性原理が成り立つのに理由はないということは, 論理的な証明ができないということなのか. M: 講義で説明したのに, 伝わっていなくて残念. // 前提となる命題から, 導出や証明ができるようなものではない.
- 16s2023:
- ハイゼンベルクの不確定性原理のように巨視的な物体に対しては意味を持たないが, 原子などを扱う場合には不確定さが目立ってくる, というような事例をみると, 人間が正確に知ることができることも限られると思うのですが, どうですか? M: 「どうですか」って, 私に意見を聞いてどうするの? 自分で答えを探して, 考えて, 納得するしかないのでは?
- 16s2024:
- 粒子の位置と運動量を同時に決定する際に正確さには限度があるとありましたが, 位置と運動量が
の影響を受けずに求めることは可能でしょうか.
の関係性が存在する以上, やはり同時に 2 つの値の正確さを追求することは不可能なのでしょうか. M: 理解不十分な予感. 位置と運動量は
の関係にはない.
- 16s2025:
- 古典的波動方程式を解いた結果, 物理的にありえない解が出てくると思う. この解は, その物理現象をとらえる上で不必要なものといいきれるのか. M: 思うのは勝手だが, 何を勘違いしているのだろうか?
- 16s2026:
- 粒子の位置と運動量の不確かさの積はプランク定数程度であるということで, 私たちの生活には影響がないということだったが, もし分子や原子の非常に大きさの小さいものを扱うことになるとき, 位置や運動量の不確かさがどんなことに影響してくるのか. M: 量子力学・量子化学を勉強すればわかるのでは? // あるはずの不確かさを無視してしまえば, 正しい物理理論にならない. 物理現象を正しく記述し, 予言できなくなる.
- 16s2027:
- 教科書に一次元の波動方程式と書かれていましたが 次元が異なると波動方程式や求める内容も違うのですか? M: もう少し先まで (少なくとも 2 章末まで) 教科書を読めば分かるのでは?
- 16s2028:
- 不確かさが 0 になることはないのか. M: 教科書や参考書をよく読んで考えればわかるのでは?
- 16s2029:
- ハイゼンベルクの不確定性原理による, 運動量や位置の不確かさの範囲と小さくすることはできるのか? M: 勘違いの予感. 運動量や位置の, それぞれに対して適用される ``ハイゼンベルクの不確定性原理'' など無い. それぞれ好き勝手に精度良く求めればいいのでは?
- 16s2030:
- 不確定性をもつ式は他にどんなものがありますか? 時間が絡むとそういった傾向が大きいのでしょうか? M: 全然違います. // 量子力学・量子化学を勉強すればわかるのでは?
- 16s2031:
- 不確定性原理を説明するのに,
より小さな空間分解能をもった測定器を使わなければならなく, 1 つは
程度の波長を持った光を使うこととありますが, 当時, 他の方法もあったのですか? M: 私は知りません. 実現性を無視した思考実験なら, 色々なものを考案できるのでは? 例えばスリットを使えば, 空間分解能をスリットの幅で決定できる.
- 16s2032:
- 問題 1.38 に, 「質量
の粒子が無から出現できる」という記述があるが, このような事は実際にあるのですか? M: 粒子-反粒子の対消滅の逆とか. 相対性理論も勉強すればわかるのでは?
- 16s2033:
- 授業の最初の動画の中で, 電子源が, 1 つ 1 つの電子を打ち出していたが, どうやって, 1 つ 1 つに分けているのだろう. // よく光速
が約
m/s と表記されているが, どのようにして知ることができたのだろう. M: 電流は, 単位時間当たり流れる電荷. // フィゾーの実験と言ってみるテスト. なお現在は定義値.
- 16s2034:
- p.27 ``電子が見えるためには光子が何らかの方法で電子と相互作用あるいは衝突しなければならない'' とありますが具体的にどのような方法があるのでしょうか. M: コンプトン効果 と言ってみるテスト
- 16s2035:
- もし不確定性原理を解決できたなら, 実験や観測は, かなり正確に行うことができるか? M: 意味不明. ``解決'' とは, 何のことか? 現在でもかなり正確な測定ができていると思うのだが?
- 16s2036:
- 古典的波動方程式の, 変数分離法では, 解けない場合があるそうなのですが, その場合は, 行列代数を使うのですか. M: たぶん違うと思います. 別な解き方があるのか, 私は知りません. 数学を勉強してください. // 行列代数は, そもそも波動方程式 (偏微分方程式) を解きません.
- 16s2037:
- 分解能で使用する電子はどの物質のものを使用しても結果は同じなのですか. M: 意味不明. ``分解能で使用する電子'' とは, 何のことか? その由来により, 電子は異なる性質を持つものなのか?
- 16s2038:
- 例題 1.11 (p.28) で問題文では「運動量の不確かさはいくらになるか」とあるのに, 答えでは速さの不確かさまで求めています. 何がどのように不確かなのかはわかりやすくなりましたが, もし問題で出されたら
まで求めなければいけないのでしょうか? M: 国語力が不足しているのでしょうか? 16s2013 のコメント参照 // 例題は何のためにあるのか?
- 16s2039:
- 原子や分子における不確かさの値がいったいどういった影響を与えるのか? // 古典的波動方程式は弦の他にも, 波の性質をもつ物体にも適用されるのか? M: 16s2026 参照 // 物理学の基礎を復習する必要がある?
- 16s2040:
- 最初に見た動画で端の方が中心に比べて暗かったのですが理由はありますか. // 不確定性のところで
や
でわざわざプランク定数を用いる理由は何ですか. 「
J.s 程度」というじゅうぶんではないですか. M: 私は知りません. 理由はあるでしょうね. 装置とかカメラとか拡大鏡の都合とか, 可能性は色々あると思われますが? それが何か? // 量子力学と古典力学との関係性が分かりにくい.
- 16s2041:
- 教科書に古典的波動方程式は変数分離法で解ける場合が多いとありますが 他の方法としては何があるのですか. // ハイゼンベルクの方法を使うことはないのですか. M: 私は知りません. 勉強して分かったら, 教えてくださいネ // 何の話でしょうか? 必要だ・便利だと思ったら, 使えばいいのでは?
- 16s2042:
- 粒子が運動をしていなければ運動量の不確かさは 0 になって不確定性原理は成り立たなくなりませんか? それとも止まっているかどうかもわからないということですか? M: この後の章で学ぶ ``箱の中の粒子'' や ``調和振動子'' では, エネルギーがゼロになることはなく, すなわち静止できない!!
- 16s2043:
- ハイゼンベルクはなぜ厳密に求めることが不可能であると明らかにして原理として提唱したのか. M: 本人に聞けばいいのでは?
:-p
- 16s2044:
- 教科書 p.27 に光子が電子と衝突し, その最中に光子の運動量の一部が電子に移動するということが書かれていますが, 光子の運動量の一部が電子に移ったことで光の振動数は変わりますか. M: 光の運動量は, 振動数とどんな関係か?
- 16s2045:
- 不確定性原理を使って求めた位置や運動量の不確かさはどのように利用するのですか. M: 16s2026 参照 // 不確かさが関係する物理量を求めるときには直接的に役立つが...
- 16s2046:
- ハイゼンベルクの不確定性原理による不確かさは日常の巨視的な物体に対しては意味を持たないが原子や原子構成粒子を扱う場合には非常に大切とありますが, 大きい分子について考える際数字的には極めて大きくない場合はどうするのでしょうか. M: 意味不明. ``どうする'' とは, 何を想定しているのか? 大きい・小さいの基準は何か?
- 16s2048:
- 不確定性原理のところで, 不確かさは測定や実験技術の未熟さからくるわけではなく, 測定する行為がもつ本質的な性質に由来するとあるが, 測定の本質的な性格とはどういうものなのですか. M: 講義では, 時間とエネルギーの不確定性について説明したのだが, 理解されていなくて残念.
- 16s2049:
- 相対論と量子論を結びつけ, 関係性があると考えることは可能かどうか? M: 関係性があるというよりは, 両者を結び付けた相対論的量子力学というものがある.
- 16s2050:
- p.29 に「ボーア理論が不確定性原理と矛盾する」とあるが どのような点で矛盾するのか. また, この結果をやっかいな結果と教科書にはあるが水素原子にしか正しい結果を出せないボーア理論と矛盾して何が問題なのか. M: 16s2004 参照 // 水素原子のスペクトルを見事に説明し, リュードベリの式の理由やリュードベリ定数の成り立ちをきれいに説明したことが, 無に帰されてしまう.
- 16s2051:
- ハイゼンベルさん[原文ママ]の言う不確かさは量子論的考えをもとにしてるのでしょうか. M: ここで言う ``量子論的考え'' とは何のことか?
- 16s2052:
- 無数の電子がスクリーンに到達したときに, 電子の濃淡によるしま模様ができていたが, どうして, その結果から, 電子は波の性質を持っているとわかるのですか? M: 本気か? 物理学の基礎を復習する必要がある? // 干渉は波の性質.
- 15s3005:
- なぜ運動量を決めれば位置が決まらなくなるのか. M: 不確定性原理
- 15s3007:
- 図 1.9 で (b) 完全に 1 周したあとで波が整合していない場合には, (c,d) 結果として波が打ち消し合い, しだいに消失する. とあるが, さらに波が複雑になる可能性はないのか. M: 消失してしまえば, そういう粒子は存在しなくなっておしまい. 複雑になりようがない.
- 15s3014:
- (2.1) の無意味な解は全ての
に対して
,
というものでしたが 0 以外の値をとっているのに無意味な解となる式は存在するのでしょうか. M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ
- 15s3025:
-
と講義の最後にありましたが,
と
の違いとは何ですか? M: 本気ですか? // 全微分と偏微分
- 15s3028:
-
では,
と
はほぼ同値なので, ライマン系列において
から
までの遷移と,
から
までの遷移はエネルギー的にも同値ということになるが, スペクトルも同じになるのか? M: 自分でスペクトルがどうなるかきちんと考えてみればわかるのでは?
- 15s3041:
- 不確定性原理は物体が等速で運動していると仮定したとしても成立しますか? また, 実験結果から得られた原理ですか? M: 成立するかどうか, 自分で考えてみればいいのでは? // 教科書や参考書をよく読めばわかるのでは?
- 14s3007:
- 不確定性原理より粒子の位置
と運動量
を同時に正確には決定できないが, 正確でなければ求められると言いましたが, その場合, どれほど誤差が生じるのですか? M: それが不確定性関係の式で示されているのだが...
- 14s3046:
- 不確定性原理のような基本原理は他にいくつもあるのでしょうか. M: 本気か? 原子や分子の電子構造についての基本原理を知らないのか?
rmiya, 2017-01-16