化学の基礎 II(G) (20151130)
M: 以下は宮本のコメント
- 15s3001:
- 教科書の表6.1 で示されているでーたは, 1 bar = 10
Pa で表されているのなら, 1 気圧 = 1013.25 hPa で考える場合は値が変わってくるのでしょうか. M: 自分で考えてもわからないのは, 何故でしょうか? // 講義でも説明したのに, 理解していただけなかったようで, 残念.
- 15s3002:
- 6.1 の分子の衝突の考え方は液体中の分子にも適用できないでしょうか. M: 自分で考えて, 適用できるかどうかわからないのは, 何故でしょうか? // どんな仮定の下で, 分子の衝突を考えたか. その仮定を, 溶液に適用可能か? 適用したら, 例えば平均自由行程や衝突頻度は, 具体的な分子についてどの程度の値になるか?
- 15s3003:
- 表6.1 より H
の衝突頻度は N
よりも
s
も大きいけど平均自由行程が H
の方が大きくなるほどに H
と N
では速度の差があるのですか. M: 平均の速度を求める式 (のうちの一つ) を既に知っているのだから, 利用すればいいのでは(?)
- 15s3004:
- 剛体球とは 固い球体とのことですが, これは弾性衝突する球体ということですか. M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは(?) または物理の基礎の復習が必要か(?)
- 15s3005:
- 分子の並進エネルギーの間隔が大きくなる理由 M: 理由がどうかしましたか? 提出物が用件を満足していません. // 10
J を ``大きい'' という人は珍しいと思いますが......(?)
- 15s3006:
- 化学結合をバネで表すということは, 分子間の原子間距離が時間とともに変化するのか. M: バネで表したから原子間距離が時間とともに変化するわけではない. (+) 原子がそれに従って運動するところのポテンシャルを, フックのポテンシャルで近似し, その様子をバネに喩えた. 図3.5 や図6.5 参照
- 15s3007:
- 多原子分子の振動の図で対称伸縮振動のエネルギー準位が逆対称伸縮振動よりも低いのはなぜですか. あまり振動をイメージすることができませんでした. M: エネルギーの大小関係が逆なら理解できるのでしょうか(?) それは何故ですか? // 振動エネルギーが量子化されているのは, 量子力学で初めて理解できることです. また具体的な振動エネルギーを量子力学的に求めることも可能で, 実際に逆対称伸縮振動の方がエネルギーが高くなっています. 伸縮振動のポテンシャルについては, 例えば図3.5 や図6.5 参照
- 15s3008+:
- 並進運動は他の運動と区別すると記述されていますが, 自由度で区別されているのですか. M: 全然違います. ``運動の形態で分類する'' と, 教科書 p.76 にも書いています. たとえば分子の運動を考えるときに, 初めに最も単純な質点と考えると単純な運動方程式で記述され, 次に剛体と考えると回転運動を追加で考慮する必要があり, 最後に物体の変形すなわち内部構造の変化を考慮するということ.
- 15s3009:
- 分子の衝突では, 分子の形の違い, 例えば平面型や折れ線型でどのように変わるのですか? M: 私は知りません. いくつかの原子や分子の衝突断面積は参考書などに載っているので, 調べて考えてみればいいのでは(?)
- 15s3010:
- 衝突する分子の存在領域を考えたとき, 対象の 2 つの分子は円柱上のどこに位置するのですか. M: 何の円柱なのか, 理解不十分な気がします.
- 15s3011:
- 2 つの分子間の衝突だけでなく, 3 つ, 4 つと衝突する場合は考えないのですか? M: 自分で考えてみればいいのでは? // ちなみに 3 つの分子が衝突するとして, その衝突の仕方 (二分子なら図5.6 に相当) を, どう考えますか? そしてその頻度 (確率) は, 実際にはどのくらいだと予想しますか?
- 15s3012:
- 式
は, 衝突数が多いほど平均自由行程が短くなることを表しているが, これは, 全ての気体において当てはまるのか. M: 自分で考えて分からないのは, 何故か? // その式を導出した前提は何か? それは全ての気体にあてはまるか?
- 15s3013:
- 非対称な形の分子の衝突断面積は, 最も大きくなるように, とりますか. それとも平均となるようにとりますか. M: あなたは, どう考えますか? なぜ? // 衝突断面積の式を導出した時に, ある仮定を採用していました. 実際の分子の衝突断面積を考える時, どう考えればいいでしょうか?
- 15s3014:
- かすめるように接触した場合でも, 衝突したと考えるのでしょうか. M: 今日の議論の時の定義はどうなっているか? // 数学的には開区間と閉区間の違いに思えるが, 実質的に円柱の体積に違いはあるだろうか?
- 15s3015:
- 分子の形状を表すモデルでなぜ化学結合をバネで表すのか? M: 15s3006 のコメント後半を参照
- 15s3016:
- 非直線分子の回転運動がどれだけ原子が多くても 3 つの自由度なのは なぜですか. M: どれだけ構成原子の数が多くても, 分子全体の回転運動を考えている. 15s3008 のコメントも参照
- 15s3017:
- CH
のように対称な分子では非直線の分子でも回転の自由度が小さくなるようにおもうのですが, そうはならないのですか. M: あなたの勘違いです. メタンは球コマ分子なので, 慣性モーメントは X, Y, Z のどの軸周りでも同じですが, そのことと回転運動の自由度とは話が違います.
- 15s3018:
- 振動の自由度だけ, 変数であるが, 振動の自由度が高いほど, 分子は衝突しやすいのでしょうか. M: 全然違います. 自由度の数と, 衝突のしやすさとは, 全く関係ありません. ``自由度'' とは, (運動状態を記述する) 独立変数の数です.
- 15s3019:
- ボールとバネのモデルでは, 分子について考えるとき, 何か不都合な点はありますか. M: もちろんあるでしょう. 量子力学的な正しい記述とは異なるのですから. // 何が不都合なのか, 自分で考えてみればいいのでは(?)
- 15s3020:
- なぜ分子をのび縮みするばねを使って考えたのですか. M: 15s3006 のコメント参照
- 15s3021:
- 二原子分子の場合, 振動運動の自由度が 1 になると思われますが, 固定の振動しかしないということですか. M: 意味不明. ``固定の振動'' とは何か? // 自分で考えて分からないのは何故か? 二原子分子なら分子の形は直線形で, もちろん原子数は
, 従って振動の自由度は
となります. 結合距離が伸び縮みするだけですね. 何が問題なのでしょうか?
- 15s3022:
- 分子どうしの衝突において, 分子間力による影響の可能性はどの程度ですか. M: 分子間力によるどんな影響が考えられますか?
- 15s3023:
- H
分子のように小さな分子がそれより大きい分子より衝突頻度や衝突数が多いのは速度の依存が関係しているのですか. M: 自分で判断できないのは何故か? // 衝突頻度 (または衝突数) に関係のある因子は何か?
- 15s3024:
- 自由度は何のために求められるのでしょうか? M: 15s3018 のコメント後半参照 // (多原子分子の) 分子内振動の数とそれぞれの振動のエネルギー間隔が分かると, 振動の分配関数がわかります (7 章参照).
- 15s3025:
- すべての分子が動いていることを考慮したとき, 二分子間の相対速度で置きかえれば良いとありましたが, 二分子以外の分子は存在しないものと考えるのですか. M: どうしてそうなるのか, その論理が全く分かりません. 全ての分子が動いていることを考慮する前には, ニ分子以外の分子は存在しないと考えていたのでしょうか?
- 15s3026:
- 図6.9 の
以上のエネルギーはなぜ熱エネルギーとして計算されるのですか. M: いまここで ``
以上のエネルギー'' とは, 具体的に何のことか?
- 15s3027:
- 教科書 p.78 の図6.4 において, マイクロ波と赤外線の間や赤外線と可視光線の間の部分には名前のついた波長はないのでしょうか. M: 複数の参考書の, 同様の図を見比べてみればいいのでは(?) 万人が認める境界線を, マイクロ波と赤外線の間に引けるとでも思っているのですか?
- 15s3028:
- 送風機などで一方向に力を加えたとき直後の空気では, 分子の衝突はどのようになるのですか? M: なぜ自分で考えようとしないのでしょうか? 他人に与えられた正解 (らしきもの) を暗記して済ませようとする勉強は, やめましょう.
- 15s3029:
- 衝突直径が長くなれば平均自由行程は短くなり分子同士は衝突しやすいように思えるが, 衝突頻度や衝突数はなぜ単純に大きくならないのか. M: 意味不明. ``単純に大きくなる'' とは, どのように大きくなることか? // 一体全体, どこのどの式に基づいた論理展開なのか(?)
- 15s3030:
- 衝突数
AA [原文ママ]を求めるとき, 「2 つの分子が衝突するので,
をかける」 とあったが, 3 コ以上の分子が同時にぶつかることを考えなくてよいのか. M: 15s3011 参照
- 15s3031:
- 並進, 回転, 振動エネルギーの間隔は電子のエネルギーの間隔より小さくなるのは なぜか. M: 量子力学で説明される式に, 具体的な数値を入れて計算してみればいいのでは(?)
- 15s3032:
- 単原子分子にエネルギーが与えられるとすべて並進運動に配分されるのか. M: 自分で考えて分からないのは, 何故か?
- 15s3033:
- 衝突断面積の境界にある分子と かするように衝突した場合, 分子の運動に変化は生じますか. M: 自分で考えて分からないのは, 何故か? それとも, 物理学の基礎の復習が必要か(?)
- 15s3034:
- 分子の並進エネルギーの間隔が許されるエネルギーが連続であると仮定しても問題ないくらい小さいのは なぜですか. M: 数式の導出過程が分からないのなら, 2 章や参考書をよく読んで復習すればいいのでは(?) 数式を理解したなら, 具体的な数値を代入して計算してみればいいのでは(?)
- 15s3035+:
- 気体の中で実際に分子が連続して衝突するとき, 分子どうしが衝突する角度によってその後の分子の速度は変化すると思うのですが, それを考慮する必要はありますか. M: ``平均の速度'' の意味を理解しているのだろうか(?)
- 15s3036:
- 平均自由行程は温度が高いと短くなり, 温度が低いと大きくなるという解釈でよろしいですか. 液体は平均自由行程が非常に大きくなったときの, 気体の状態とも考えられますか. M: 自分で考えて分からないのは, 何故か? どの式に基づいた解釈か? // 正気ですか?
- 15s3037:
- 表6.1 で H
は他の二原子分子よりも衝突直径は小さい値であるのに, 衝突頻度・衝突数が大きい値をとるのは なぜか? M: 衝突頻度を支配する因子は, 衝突直径だけか?
- 15s3038:
- 前の章で導出した
が, 衝突頻度や衝突数を求めるときに使われずに
が使われている理由は何でしょうか. M: 衝突数・衝突頻度を定式化するときの論理にすなおに従えば, 何が必要なのかは自明では(?) なぜわざわざ論理をひねって複雑化させる必要があるのか?
- 15s3039:
- 分子の衝突で, 1 個の分子に注目した時, 他の分子は静止しているとなるのは なぜか. M: 数式を導いた論理を, もう一度注意深く見直す必要がある予感.
- 15s3040:
- 濃度が大きいほど平均自由行程は短くなると言っていましたが表6.1 では, それぞれの期待を違う濃度で実験したということですか? M: 異なる分子について異なる濃度で測定した結果を比較して, どんな意味があり, そこから何を読み取れるというのか? // 平均自由行程を支配する因子は, 濃度だけなのか?
- 15s3041:
は
が大きくなるにつれて, 小さくなると考えてもいいですか? M: 自分で考えて分からないのは, 何故か? // どういう論理で, そういう結果になるのか?
- 15s3042:
- 分子は回転運動をしますが, 分子の種類ごとに特定の方向に回転しやすいなどの性質はありますか. M: 慣性モーメント と言ってみるテスト
- 15s3043:
- 表6.1 を見ると H
は He ともそんなに大きさは変わらないのに 衝突頻度や衝突数が他の分子と比べても多いのは なぜですか. M: 衝突頻度・衝突数を支配する因子は, (分子の) 大きさだけか?
- 15s3044:
- 分子はいくら衝突しても, その分子のまま保っている事は可能なのですか. M: 教科書 12 章の反応速度の理論 (または参考書参照) を勉強すればいいのでは(?)
- 15s3045:
- 平均自由行程で, 分子の数と, 分子の大きさに関係して距離が変わってくるといったが, 温度による変化はないのか. M: 得られた式を見て考えればいいのでは(?)
- 15s3046:
- 結合次数と酸性度に関連性はあるのか? 例えばアルキン (R-C
C-R) の酸性度は pKa = 25 アルケン (R-C=C-R) の酸性度は pKa = 44 でアルキンの方が酸性度が高いが その理由は何か? M: 平衡定数は, 化学平衡にある二つの状態間のギブズエネルギー差 (
) を用いて表されます. 教科書 10 章または参考書参照. 各状態のエネルギーは, 例えば量子化学的な考察 (計算) によって求めることができます.
- 15s3047:
- なんでバネをモデルにしたんですか? M: バネをモデルになどしていないが? 日本語が不自由なのか(?) // 15s3006 のコメント後半も参照
- 15s3048:
- 分子が衝突することによって, 分子がもっているエネルギーはどのように変化するのか. M: 気体分子運動論ではまず気体分子を剛体球と考え, そしてそれは古典力学に従うので...... すなわち物理学の基礎の復習が必要ということか(?)
- 14s3008:
- 慣性モーメントという物理量がイメージできないです. 回転モーメントと同じようなものですか? M: ``回転モーメント'' とは何か? // 物理学の基礎の復習が必要か(?)
- 14s3015:
- 液体のとき, 運動の様子は気体のときと比べてどのように違いますか. M: 液体と気体の違いは何か? 分子論的に見たときの違いは何か?
- 14s3021:
- 分子運動は「並進運動」「回転運動」「振動運動」の三つの型に分類できますが, 「回転運動」のさいには振動による
の変化が含まれているので, 「回転運動」と「振動運動」は, 厳密に分離できないのですか? M: 教科書 p.76 の注 2) や参考書をよく読めばいいのでは(?)
- 14s3030:
- p.76〜p.77 で仮定している分子の自由度は永遠に同じ運動を行うという仮定があるから時間には依存しませんが 実際の分子の自由度は時間に依存しますよね? M: 自分で判断できないのは, 何故か? // ``自由度'' の意味を理解しているのだろうか(?) 15s3018 のコメント後半も参照
- 14s3034:
- 衝突による分子の進行方向の変化は, 核どうしの衝突がほぼおきないため, また起きても進距[原文ママ]が変わらないため考えないのですか. それとも考えなくても結果に影響がないためでしょうか. M: キーになる言葉と思われる ``進距'' の意味が分かりません. 何を聞きたいのでしょうか?
- 14s3040:
- 平均自由行程が求められる式ができたとき, どのような分子を例にして発見したのでしょうか? M: 導出の論理を理解していない予感.
- 12s3017:
- 例えば, 宇宙空間のような空気が存在しない所, 真空では, 並進, 回転, 振動のどれも起こらない状態が考えられますか? M: 運動の有無と空気の有無の間に, 何の関係があるのだろうか? // 量子力学で考えられる分子の運動状態の, エネルギーが最低の状態は, どんな状態か?
- 12s3024:
-
s
と書いていましたが, 単位については, あわないのではないでしょうか? M: 全くその通りです. 何故その場で指摘しなかったのでしょうか? // この辺の記述は, 多くの本で物理量と数値を混同していますネ 従って
を単位を無視した値として考えればいいのでしょう.
rmiya, 2015-12-07
平成27年12月7日