構造物理化学 I (20150629)
M: 以下は宮本のコメント
- 14s3001:
-
と
が可換でなく,
と
が可換であるのが不思議な印象を受けました. このとき,
と
は可換でしょうか? M: どうして自分で計算して確かめてみないのでしょうか? 個別の○×を他人に教えてもらい, それを暗記するような勉強法は, やめましょう.
- 14s3002:
- エルミート演算子の固有値が実数となるのは なぜですか? M: 講義で導出しました. その過程のどこが理解できなかったのでしょうか?
- 14s3003:
- 不確定性関係にあるものを, 昔の人は, どのように実験してその結果に近づこうとしたのですか? M: 本気ですか? プランク定数の大きさを知っていますか??
- 14s3005:
- そもそも不確定性原理が存在するのは, 物理量が測定することによって決まるからでしょうか. // 不確定性原理を実感できる身近な現象はありますか. M: なんとなく哲学的ですね. もしも測定しなくても物理量が決まっているならば...... 物理量が測定しても決まらないならば...... // すぐに思いつくのは, 寿命 (緩和時間) とスペクトル線の均一な線幅 (homogeneous linewidth) ですが, 他にもあるでしょう.
- 14s3006:
- 今日の講義でやった演算子による不確定性原理の表し方は, ハイゼンベルグの不確定性原理のより詳しい表し方ということでしょうか. M: 詳しいというより, より洗練された汎用の表し方と言った方がいいかも.
- 14s3007:
- 単に 1 をかける演算子である恒等演算子
というものがありますが, どんな式に 1 をかけても変化しないと思うのですが,
を使う意味はあるのですか? M: 乗除算で 1 を, 加減算で 0 を, それぞれ使う意味は無いという立場ですか? // 14s3035 のコメントも参照
- 14s3008:
- なぜ
と
は不確定性関係にあるのに,
と
はそうはならないのでしょうか? M: 講義で計算して示した, その過程のどこが理解できなかったのでしょうか?
- 14s3009:
- p.144, 3 行目に両辺から
を隠すとありましたが
を割るではだめでしょうか. 何か意味があってこういった表現になっているのでしょうか. M: ダメです. 当然その通りです.
は
と
の積ではないからです.
- 14s3010:
- p.143-p.144 にかけての式変形で単に「1 を掛ける」演算子, 恒等演算子を導入しているのですが, これはどんな意味を持っているのでしょうか. 単に 1 を掛けるだけの演算子を導入しても式が解きやすくなったとは思えないのですが. M: 式を解きやすくするために導入されたわけではないということですね. 14s3007 参照
- 14s3011:
- p.144 の (4.40) で恒等演算子
を導入したのは, 演算子方程式として書き表すためだけですか?
だけでは演算子とはならないのですか? M: ``演算子方程式'' とは何ですか? ちなみに原書では ``operator equation'' ですが. 14s3007 参照
- 14s3012:
- 式 (4.35) で
の演算子を使うのは可換な演算子を表すのに必要だと思いましたが, 式 (4.40) で 1 をかける演算子
をかける必要性がわかりませんでした. 可換かどうか見きわめるために演算子を任意で導入するなら, 式にわざわざはんえいさせる必要はないのでしょうか. M: 質問の後半が意味不明 ``演算子を任意で導入する'' とは? 14s3007 参照
- 14s3013:
- 二つの演算子
と
が可換でないならば,
と
を任意の精度で同時に測定することは不可能ということは, 分かりましたが, 同時に測定する必要はあるのか. M: ある時点における粒子の位置と運動量が分かれば, 運動方程式を用いて, 未来永劫までのその粒子の運動の様子を知ることができるというのが, 古典力学の非常に重要な帰結です.
- 14s3014:
- 不確定性関係とは具体的にどのようなものか? M: 今更こんな質問とは, ちょっとびっくり. 教科書 1 章や参考書をよく読めばいいのでは(?)
- 14s3015:
- 不確定性原理において交換子が 0 ならば 2 つの物理量を同時に測定できるのはなぜですか. M: 微妙に違います. ``同時に正確に'' または ``同時に任意の精度で'' です. 14s3016 参照
- 14s3016:
- 演算子が可換か可換でないかによって, 何かを求めることに利用できることはありますか. M: 直感的には, ``同時固有関数'' と言ってみるテスト. (4.44) 式の証明は, 参考書を参照.
- 14s3017:
- 運動量演算子
と位置演算子
は可換でなく,
と位置演算子
は可換でありましたが, これは実際に計算する以外に可換かどうかを判断する法則のようなものはありますか. M: 演算子というもっぱら数学的な対象の性質について, 計算しないでどうやって判断するというのでしょうか?
- 14s3018:
-
が成り立つのは, 考えている系の波動関数はあらゆる形でも成り立つのでしょうか? それとも波動関数は固有関数の場合に限り成り立つのでしょうか? M: 演算子の性質は, 作用させる関数に依存するのでしょうか?
- 14s3020:
-
ここの式変換が分かりませんでした. どういう仕組なのでしょうか? M: 別に, 普通の偏微分ですけど.
- 14s3021:
- 量子力学においてどんな線形にもエルミート演算子は存在するのですか? M: 意味不明.
- 14s3022:
- 可換な演算子
,
の他に新たな演算子
を考えたときに
となった場合は,
は
とも
とも不確定性関係にあると考えても良いのですか. M: 14s3001 のコメント参照
- 14s3023:
- 私の勉強不足であることは自覚していますが,
と
が可換ではないとき, 運動量と位置は不確定性関係にある, という根拠がわかりません. M: 教科書 p.144 には結果だけが (4.44) 式として乗っている. 14s3016 参照
- 14s3024:
- 違う軸の方向ならば運動量位置は測定できるということは 教科書にはる「同時に測定することは不可能」というのは間違いなのですか? それとも教科書では
と
でしか計算していないのでこの事に関しては不可能ということですか? M: 教科書にどのように書いてあるか, 正確に読んでください. また計算結果も, 表現しているものを正確に認識してください. // ちなみに, 精度にかまわなければ, いつでも何でも, 測定可能です.
- 14s3025:
-
は可換するかしないかに分けられていますが, それらを確かめるために
運動量,
位置 を用いたのはなぜですか? M: 全然違います. 確かめるために運動量と位置を用いたわけではありません. 教科書の文脈を読み取ってください.
- 14s3026:
- 教科書 p.144 に ``1 を掛ける'' 演算子である恒等演算子
を導入したとあるが, なんのために導入したのですか? M: 14s3007 参照
- 14s3027:
- 違う方向の運動量と位置の演算子が可換であり, 不確定性関係にないということは, 現実においても違う方向の運動量と位置を扱った方が都合がいいのですか. M: さあ(?) 都合がいいって, 何の都合のことですか? 自分で考えてみればいいのでは(?)
- 14s3028:
- 可換な演算子に対応した物理量は不確定性関係にないことはわかりました. では, その逆は成り立つのか? 不確定性関係にないから演算子は可換であるとしてよいのか? M: 教科書や参考書をよく読んで, 自分で考えてみればいいのでは? 14s3001 のコメント参照
- 14s3029:
- 可換でない演算子とは, お互いに依存しあうような関数に作用させるもののことでいいのでしょうか. (x 方向の運動量と x 方向の位置の様な) M: 意味不明. ``お互いに依存しあうような関数'' とはどういう意味か? 演算子を作用させる関数に, なぜ制限がかけられるのでしょうか? 14s3018 のコメント参照
- 14s3030:
-
と
は可換であるということで実際に何かの機械を用いて x 方向 (と考えた) 運動量と, (x 方向とした方向に 90
の方向として考えた) y 方向の位置というものは求められるのでしょうか. それとも求める機械 (装置) がないからということもあるから仮定なのでしょうか. M: 量子力学の帰結は ``仮定'' なのでしょうか? 計算結果は, 測定装置の実在性に依存するのでしょうか?
- 14s3031:
- 今回演算子によって, 異なる方向であれば電子の運動エネルギーと位置を確的する[原文ママ]ことができるとわかったが, その意味がわかりません. M: そうですか, それでは ``本当に分かった'' とは言えませんネ. なお, 提出物が要件を満足していません.
- 14s3032:
- 演算子が可換であるかどうか確かめる時, 必ず関数を作用させますが, 最後は演算子どうしのかけたものを引いているだけで
関数をかけないのは なぜですか. M: 演算子の性質に, 関数は関係ありますか?
- 14s3033:
- 演算子が可換であるかどうかを調べてその観測量の不確定性を調べるとき, 観測量が 3 つ以上のときでも調べることは可能でしょうか. M: 13s3006 参照
- 14s3034:
- 個有値[原文ママ] が複素数となる演算子は物理化学では役に立たないのでしょうか. M: さあ(?) 目的によるのでは(?) 勉強して自分で考えてみればいいのでは(?)
- 14s3035:
- 教科書の式 (4.41) では板書と異なり
のように恒等演算子
を用いていますが, あまり意味を持っているように思えません. ここで
を用いているのは, 「
という演算子の痕跡を表すため」なのでしょうか. 他の意味あいも持っているのでしょうか. M: ``演算子の痕跡'' って, 何ですか? 等号は, 左辺と右辺が等しいことを意味しています. (4.41) の左辺は演算子ですから, 右辺も演算子のはずです. 初学者には, 演算子であることが明示的に分かる方が親切なのかもしれませんネ.
- 14s3036*:
- 3 章の最初で
は
とはできないとありましたが, 2 つの演算子が可換かどうかを求めたときに
を消せることができたのはなぜですか.
の値がわかっているからでしょうか. また,
と
が可換であるかどかは計算しないとわからないのでしょうか. M: 数式の意味を理解していない模様. 演算子と固有値 (のうちの一つ) とは, 等しくありません. 一方, 演算子が可換かどうかは, 作用させる関数に依存する話でしょうか? // 14s3017 参照
- 14s3037:
- 演算子は必ず関数に作用するのであれば, その前に計算を書いたとしても答式[原文ママ]として
は成り立たないと思うのですが, 表記できるのはなぜでしょうか. M: ``演算子は必ず関数に作用する'' と, だれが言ったのでしょうか? 14s3032 参照
- 14s3038:
- 運動量演算子はエルミート演算子でなければならないという認識はあっているのでしょうか? M: 二つの点で残念な質問. 仮定2' を考えたり, 教科書 p.141 をよく読めばいいのでは(?)
- 14s3039:
- 例えば
について,
とはできないのに, なぜ
ならば
とできるのでしょうか. M: 14s3036 参照
- 14s3040:
- 可換な演算子と観測量の不確定性で教科書では, 不確定性関係にある運動量
と位置
[原文ママ] を
とおいて右辺に 1 を掛ける演算子の恒等演算子
が導入されていたのですが, なぜ
を導入する必要があったのですか? M: 14s3007 参照
- 14s3041:
- p.144 の
の式で恒等演算子
を導入していますが, どうして
を導入する必要があるのですか. M: 14s3007 参照
- 14s3042:
- 演算子が可換かどうかが不確定性の判別になり, 可換なら 観測量
,
が不確定性関係になくて, 可換でないなら不確定性関係にあるのは どうしてですか? M: 14s3023 参照
- 14s3043:
- なぜ, 可換な演算子に対応した物理量は任意の精度で同時に測定できるのでしょうか? M: 14s3023 参照
- 14s3044:
- 数式を使って不確定性関係かどうかの判別は今回で可能になりましたが, 正直「不確定性関係にある」ことがどういうことなのかいまいち理解できません. 2 つの要素が不確定性かんけいにあるとはどういうことなのでしょうか? M: 14s3014 参照
- 14s3045:
- 不確定性関係とは, 具体的にどのような性質なのですか? M: 14s3014 参照
- 14s3046:
- 可換な演算子の交換子は 0 演算子とありますが, すべて 0 演算子となるのでしょうか. M: ``可換な演算子の交換子'' です, 当然. 可換の意味が分かっていないのでしょうか?
- 13s3001:
- 我々が目視できる程度の大きさの粒子について, 静止した状態 (運動量が 0) で位置も決まっているように見えるのは不確定性原理に反していないのですか? M: その粒子について, 運動量や位置の測定値の精度は? プランク定数の大きさと比較すると??
- 13s3006:
- 3 つの物理量を任意の精度で同時に測定できるかどうかを調べたい場合は, それに対応する演算子について 2 つずつ交換関係を調べるしかないのでしょうか. M: ``不確定性関係'' の意味に戻って考えれば自明では(?)
- 13s3012:
- 演算子が可換関係を計算して求める際作用させる関数の表記を省略してもよいでしょうか. M: ``必ず関数に作用させて考える'' と板書したのを見ていなかったのでしょうか?
- 13s3025:
- 演算子が可換か非可換で不確定性が決定されるのはそもそも何故か? それとも, 最初からそう定義したというものなのか? M: 14s3023 参照
- 12s3014:
- 演算子の可換の有無と不確定性 (原理) に直接的な関係があるが, なぜそうなるのだろうか (マッカーリ &サイモン で省略された証明が答え?). M: 14s3023 参照
- 12s3045:
- 不確定性原理が成り立つか確かめる時
[原文ママ]と
[原文ママ]とでは 同じ成り立つ場合でも, なにか違いが生まれるのでしょうか. M: さぁ, 不等式を満足することには変わりありませんが(?) あとは記号どおり (
と
) でしょう.
- 11s3046:
- 恒等演算子
を表記する理由は何か. 無くても式が正しいことにはならないのか. M: 14s3007 参照
- 10s3008:
- 先に学習した不確定性原理は, 今回学習した 4.6 の導出によって定義されたのでしょうか? M: さぁ, 私は知りません. 調べてわかったら教えてくださいネ
:-p
どう, 導出するのでしょう?
rmiya, 2015-07-29