化学の基礎II(G) (20141215)
M: 以下は宮本のコメント
- 14s3001:
- マクスウェル・ボルツマンの速度分布では質量が小さいほど速度が大きい位置に分子がより多く分布しているとありましたが, このとき H
O などの分子において水素結合を考えなくていいのはなぜですか. M: 飛び回り互いに衝突しの, どの過程に水素結合の効果を考えるのでしょうか? 飛行している水分子が, 遠くにいる相手分子と水素結合を介した (水素原子またはイオンを交換するような) 影響を与え合うことは, どの程度ありうると思いますか?
- 14s3002:
- マクスウェル・ボルツマンの速度分布で平均値によりいろいろな速度を求めれますが, 分子は無秩序に運動をするので平均値も一定にはならないのではないですか? M: ``平均値によりいろいろな速度を求めれる'' とは, どういう意味か. ``平均値も一定にはならない'' とは, どんな状況を想定しているか? // ``大数の法則'' といってみるテスト
- 14s3003:
-
d
について 平均という言葉がありながらどうして式がわられていないのですか? M: 数学力が低すぎると思われます. 統計の基礎とか ``期待値'' とか ``加重平均'' について復習する必要がありそう.
- 14s3005:
- 「乱雑な運動」とはどのような運動ですか. 何をもって「乱雑である」といえるのでしょうか. 教科書の表7.1 にあるように, H
O 分子の 25
C 下での平均の速さが質量の割りに遅いのは, やはり水素結合の効果があるからでしょうか. M: 逆に「乱雑でない, 秩序だった運動」なら想像できますか? // 逆に平均の速さから求められる分子量はいくつでしょうか? その結果をどう解釈すればいいでしょうか? 14s3001 参照
- 14s3006+:
- 分子のエネルギーは 4 種類のエネルギーの和で表されますが, 分子の分配関数が 4 種類のエネルギーの積で表されるのはどうしてでしょうか. M: 分配関数において, エネルギーは指数部分に表れます. // 独立な事象と考えれば, エネルギーが和になるのは当然 (それ以外では次元も狂う). 分配関数は場合の数のようなものだと考えれば, 積になるのは理解できるのでは(?) で, そういう風に分配関数ができている.
- 14s3007-:
- 気体分子の平均の速さの違いは, 私たちの生活に何か影響を与えているのですか? M: ちょっとビックリな質問です. あなたは自然科学の法則に従った世界の一部ではないのですか? 自然科学の法則と無関係に生きていく (存在する) ことが出来るつもりなのでしょうか??
- 14s3008:
- 速度の 2 乗ってどんな量ですか? 和やスカラー倍ならイメージできますが べき乗というのはどういうイメージであつかえばいいのでしょうか? M: 速度の二乗は速度の二乗です. 何が不満なのでしょうか? 物理力や想像力が足りないのでしょうか? 本当に和やスカラー倍がイメージできているのかも危ぶまれます. 例えば運動エネルギーは, 速度の二乗に比例しますが(?)
- 14s3009:
- 同じ分子でも速さの違いが生じるのはなぜですか. M: これも物理力の不足でしょうか? // 等速度の二つの粒子が正面衝突以外の衝突をする場合 (一般の場合) に, 衝突後のそれぞれの粒子の速度はどうなるか考えてみればいいのでは(?)
- 14s3011:
- ボルツマン分布の式にでてくる
は, 平均速度に関する 3 つの式とよく似ていると感じたのですか, 速度の平均とそれぞれの準位のふり分けには どのような関係があるのでしょうか? M: 上は指数関数ですが, 平均速度の式は平方根です. 私には似ているようには見えませんので, 何のことを言っているのかわかりません.
- 14s3012+:
- エネルギー準位が高くなるほど分布する分子の数は少なくなるのに, 温度が高くなるほど高いエネルギー準位に多くの分子が分布するのはどうしてですか? なんだか矛盾しているように感じるのですが… M: 頭を整理する必要がありそうです. 系の温度によって, 分布が変わります. ある温度における分布では高いエネルギー準位の分布数は少ないが, 別の温度になれば別の分布数になる. また温度が高いということは, 1 モルの気体について
trans
と書かれるように気体分子の運動エネルギーが大きいということ. ``温度'' とは, 何なのでしょう?
- 14s3013*:
- レーザーは, 誘導放出によって増幅された光であり, 逆転分布状態をつくることが求められるとあるが, 逆転分布状態はどのようにしてつくられるのですか. M: 光や電気のエネルギーにより, 系を励起します.
- 14s3014:
- p.85 に半経験的に提唱されたとあるが, これは経験的とどのような違いがあるのか. M: 経験的・半経験的・非経験的がおおむね互いに対義語です. 理論は不明であっても, 実験結果に基づいて物理量の関係などについて述べるのが経験的. 逆に実験結果に全く依存しないで純粋に理論だけを用いるのが非経験的. 理論に沿って考えることを基本としつつも, 計算が困難な量などをパラメータとして実験値の助けを借りて決めるのが半経験的.
- 14s3015:
- レーザーのように反転分布を利用したものは他にありますか. M: 自分で調べればいいのでは(?) どのくらい努力したのでしょうか?
- 14s3017:
- 図7.1 において, (a) では
は 0 という値をとらず, (b) では
の値があるのでしょうか. 0 のときの値がなければ, 積分の結果も変わってくると思うのですが… M: 図に頼らなくても, 積分は (7.1) 式を使えばできますネ. 自分でやってみればいいのでは?
- 14s3018:
- p.87 の (7.4) 式で質量
と
の 2 種類あるのはなぜか. また
と
は何が違うのか. M: 式の意味を考えないで字面だけ追うからですね. 他にも違いがありますので, 考えてみましょう.
- 14s3019:
- 先生は講義中,
m は代表値と言えるとおっしゃっていましたが, 私たちが教科書等で見る何のことわりもない値は
m なのでしょうか
なのでしょうか. M: 文脈や著者の意図に依存するので, 一般的にこうだとか, 常にこうだとか, 言えるはずがない. また, どの速度であるかを特定しなくても出来る議論もある. 14s3020 も参照
- 14s3020:
- 平均速度の求め方が 3 種類ありましたが, それぞれ 3 つとも値が異なります. どのように使い分けるのですか? M: 暗記しようとするからこうなる. 内容を理解すれば, どの文脈でどれが使用できるかは自明. 13s3010, 14s3019 も参照
- 14s3021:
- 前回の講義ではさまざまな分子の運動エネルギーを使って自由度を求めていました. 今回のマクスウェル・ボルツマンの速度分布では, 質量と絶対温度に依存することはわかりましたが, 他のエネルギー例えば分子間力などのエネルギーで, 速度分布に影響はあるのでしょうか? M: 微妙に誤解がある予感. 運動エネルギーを使って自由度を求めてなどいない. また分子間力は力 (force) であってエネルギー (energy) ではない.
- 14s3023:
- 分子数の比率のお話で, 比率がわかれば十分なことも多いとおっしゃっていましたが, なぜですか. M: 分子数そのものが必要なのは, どんな場合でしょうか?
- 14s3024:
- なぜ温度を上げたときに速度の上昇に差が生じるのですか. これは分子内になにか速度を変化させる要因があるのでしょうか. M: 意味不明. ``速度の上昇に差'' とは, 何と何との差のことですか? 後半の ``速度を変化させる要因'' とは, 何を想定しているのでしょうか?? 科学の素養が不足しているのでしょうか(?)
- 14s3025:
- マクスウェル・ボルツマンの速度分布が導き出された事によって 3 つの平均速度を求める事ができました. この 3 つの平均速度は どのような物を調べるのに必要であるのですか? M: 14s3020 参照
- 14s3026+:
- 今回の講義で速度分布について習いました. 温度が等しいときは質量の重いほうがおそい分子の割合が多いとのことでしたが例外などはないのですか. すべての分子でこのことがいえるのですか. M: ``温度'' とは, 何か? ``温度が高い'' とは, どういうことか?
- 14s3027:
- 平均速度
が最大確率速度
m より小さくなるのはなぜでしょうか. 平均速度が最大確率速度より小さい場合は存在するでしょうか. M: 誤解しているから. // どういう時に, 両者は一致するか? 速度の下限は 0 だが上限は無限大という非対称な速度分布を見れば大小関係は自明では(?)
- 14s3028:
- 平衡状態を前提とせず, 分子のエネルギー分布を考えるような式もあるのですか. M: 何を表す式の話か? // しかし, 非平衡状態における系の温度を, どう定義するのか?
- 14s3029:
- なぜ
があるエネルギー準位にある分子の絶対数となるのでしょうか. M: 誤解では(?) 教科書をよく読めばいいのでは(?)
- 14s3030:
-
m
であり
m は一番小さい値であり, 何を求める時に使う速度の平均なのでしょうか. M: 14s3020 参照
- 14s3031:
- レーザーが誘導放出であるということはわかったが 励起状態の分子をどのように刺激するのでしょうか? M: この質問を見ると, 本当にわかったとは考えられません. 意味もわからずに言葉だけを暗記しても無意味です. そもそも ``誘導放出'' とは何なのか, ``自然放出'' と何が違うのか, 調べてみてはいかがか.
- 14s3032:
- マクスウェル・ボルツマンの速度分布のグラフで温度が高くなるにつて速度の大きい分子の確率が増えてはいますが, 確率が低いのは分子同士の衝突などに関係があるのでしょうか. M: 確率が大きいことも小さいことも, 最大確率の位置も, 全て分子同士の衝突が関係します. もしも衝突しないならば, 平衡状態に達することが出来ませんので.
- 14s3033*:
- レーザー光は反転分布によって出力されますが, 指向性が良いのはなぜでしょうか. M: ``コヒーレント'' という言葉がポイント. 共振器を用いているため, 特定の進行方向をもつ光だけが増幅される.
- 14s3035:
- 根平均二乗速度や最大確率速度は どのような現象を考えるときに有効になってくるのでしょうか? M: 14s3020 参照
- 14s3036:
- 表7.1 を見たときに気体分子の速さは分子の質量に反比例するとおっしゃっていましたが, 分子間力の影響もありますか. またこの速さはどのようにして求められたのですか.
M: そんなこと言ってません. 誤解でしょう. // 14s3001 参照 // 14s3041 参照
- 14s3037:
- 根平均二乗速度や平均速度よりも最大確率速度が「最大」とあるのに小さいのはなぜか. M: 正気ですか? 字面に脊髄反射しているとしか思えない. 14s3020 参照
- 14s3038:
- 気体分子の平均速度について, 0 K のとき平均速度は 0 になり気体分子は運動しないと思うのですが, 例えば 100 K のときに, 平均速度は存在していても, 運動しない分子は存在するのでしょうか? 平均の速度なので, 運動しない分子はいると思うのですが. M: 基本的には (7.1) 式を見ればわかることになっている. しかし極端な場合にも成り立つかは, 吟味する必要がある(?)
- 14s3039:
- 平均速度にはたくさんの表し方があるということは分かりましたが, 何を基準に, どう使い分ければよいのでしょうか. M: 14s3020 参照
- 14s3040:
- 分配関数がある温度で分子が分布することができる状態の数の総和であるというのが重要な意味であると教科書に書いてあるのですが, 何でそんなにも重要なのですか? M: 勉強すればわかる(?) 多くの熱力学的に重要な量が, 分配関数と関係しており, これによって基礎づけられます.
- 14s3041:
- マクスウェル・ボルツマンの速度分布の式を導くうえで, どのような実験が行われたのですか. M: 読書感想文(仮) ネタか?
- 14s3042:
- 平均速度を求める式が代表例として教科書に 3 つ挙げられているとおっしゃっていましたが, なぜこの 3 つなのですか? M: ある量が分布を持っていた場合, 代表値としてどの様なものが考えられますか? 統計学の復習が必要(?)
- 14s3043:
- 速度分布関数
はどのような方法で導かれたのですか? M: 統計力学の専門書を見ればいいのでは(?)
- 14s3044:
- 速度分布関数
に
をかけることで教科書の図7.1 における微小面積となる理屈が理解できません. 図を見て考える限り,
d
となるのが適切かと思ったのですが, どうなんでしょうか. M: 前者のような計算で微小面積になる理屈は, どう考えても理解できません. だって, そうならないから. 誰かがそんな話しはしていたのですか?
- 14s3045:
- 気体分子の平均の速さは, 同じ温度中では分子量が小さければ小さいほど早くなると思うのですが, H
と He では同じ分子量であるのにも関わらず平均速度が変わっています. それはつまり, 平均速度は分子量だけでなくその分子の性質も関係してくるということですか? M: 水素分子とヘリウムの話は, 勘違いでしょう. // その分子の性質が全く無関係とは考えられません. 14s3005 の後半参照
- 14s3046:
-
と
と
m との大きさの比が分子の種類にも依存しないのは なぜですか. M: (7.4) 式を見れば自明では(?)
- 13s3010:
-
について,
や
m た用いられないのはなぜですか? M: 別に, ここだけでは禁止する理由はない. 他のものとの整合性が必要なら, 限定されてくるが. 14s3020 参照
- 13s3025:
-
d
とあったが, 実際は
となると光速を超えてしまうので積分区間は
〜光速度 で十分ではないのか? M: どこにそうありましたか? それはさておき, あいかわらず ``ニュートン力学'' という前提を忘れていますネ. 実際にも相対論効果が効いてくるような高速度で運動している分子はほとんとありえない (
) ので, 計算結果に影響は無いと思われます. また積分公式を利用するに当たっても, 積分区間が無限大までの方が都合がいい.
- 13s3030*:
- 「分配関数」の分配とはどういう意味なのでしょうか. 何を分配しているのですか. M: ``名は体を表す.'' 英語では ``partition function'' ですネ. // 関数の意味するところは, 教科書に書いてあります. そこでは分子を各状態に振り分けています.
- 13s3041:
- マクスウェル・ボルツマンの速度分布の式は波動関数の 2 乗と同じと考えていいということですか? M: 何がどう ``同じ'' なのでしょうか?
- 12s3024:
- 粒子の速度が質量に反比例する際にずれがあるのは他にどのような要因があるからですか? M: ``速度が質量に反比例'' にならないのは, 勘違いという要因があるかも. // 明示的にも暗黙にも前提としていることを考えてみればいいのでは(?)
- 11s3001:
- 累乗などで表すような大きな数の話で ``オーダー'' という言葉を使うことがありますが, これはどんな意味でしょうか? M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは(?)
rmiya, 20150202