構造物理化学演習 (20140728)
M: 以下は宮本のコメント
- 12s3001:
- 9.22 について, エネルギー準位図を考え電子をうめていった際に 2px, 2py, 2pz のすべての電子を考慮すると HOMO は
[1-2 文字判読不能]なると考えたが 解答では 2px になっていたのは 2pz 軌道または 2py 軌道の電子を考慮していないからなのか. もしそうであればなぜなのか. M: 電子の数を正しく数えられないのかなぁ(?)
- 12s3002:
- 光電子分光法を用いて光電子スペクトルを測定した結果がこれまで進めてきた分子オービタルという考え方を実験的に強く裏付ける理由はなぜか. M: 光電子スペクトルは, 具体的に何を観測しているのか? その結果はどうなのか? もしも分子オービタルが存在しないならば, どんな結果になると予想されるか?
- 12s3003:
- 等核二原子分子では, 二つの核の中点に関しても分子の核の配置は不変であるが, なぜ, 分子波動関数も不変である必要がないのか? M: 質問の意味が非常にわかりにくい. ``〜不変である必要がないのか?'' という二重に否定の疑問文は難しい. また ``分子の核の配置は不変'' や ``分子波動関数も不変'' とは, 何のことか? // 水素分子イオンについては例題9.2 に書いてあるのでは? また p.367 に記載されている結合性・反結合性オービタルの名称の付け方の一つの方法では, オービタルの対称性の gerade/ungerade に応じて添字の g/u を付ける. これは波動関数も対称性を持つことを示している.
- 12s3004:
- 分子オービタルの対称性を記号で表すことにどういう意味があるのか? M: ``名は体を表す'' ことに利便性を感じないのですか? // 12s3026 参照
- 12s3005:
- なぜ K 殻からはじまるのですか. M: 名付けた人に聞いてみればいいのでは?
:-)
- 12s3006:
- SCF-LCAO-MO 波動関数はつじつまが合うように決定されているが, 計算値に誤差は生じないのか. M: あなたはどう考えますか? // 数値計算法の本を見ればいいのでは(?) // 近似法の特徴について, 教科書の p.263 をよく読めばいいのでは(?)
- 12s3007:
- 分子波動関数の対称性で g, u とあるが これは結合性軌道や反結合性軌道とはちがうのですか. M: 教科書 p.367 をよく読めばいいのでは(?)
- 12s3008:
- 分子を 3 次元で考えるとき, 換算質量や双極子モーメントを求めるためにはどうすればいいのですか? M: 別に. 普通に計算すればいいだけでしょ. 何が分からないのか?
- 12s3010:
- p.390 に ほとんどの分子は励起状態をもつとあるが, もたないものはどのようなものか. M: 自分でどれだけ真剣に考えたのでしょうか. // 逆にエキシマーなどは, 基底状態が存在しませんネ
:-)
- 12s3011:
- CO と
N
は等電子的であるが, なぜ等電子的であると, 電子配置に〓影響を及ぼすのか[〓は判読不能]. M: ``何が電子配置に影響を及ぼす'' という話か? // 元素の ``化学的性質'' は, 何によって支配されているか? 原子の〜[以下同文] 分子の〜[以下同文]
- 12s3012:
- 二つの原子オービタルが大きな重なりをもつ領域のみ大きな値をもつ式を重なり積分としているが, どこからが大きい値なのか. M: 実際に自分で (位置の関数として) 数値を計算してみればいいのでは?
- 12s3013:
- 磁場中でエネルギーが分裂するのは なぜか. M: 何のエネルギーの話か? // 電子の話であれば, 電子は軌道角運動量やスピン角運動量を持ち, これらの角運動量は, 磁気モーメントを生じる. 磁場中に磁気モーメントを置けば, その向きに応じて異なるポテンシャルエネルギーを持つ. 物理の基本を復習する必要があるのでは(?)
- 12s3014:
- 質量中心を求める際, どこを中心として座標を決めたのかパターンをいくつか記せば良いのか? M: 何のために そういうことをするのか? // 座標を決めるための ``中心'' とは何か? // 一般的な話は出来ないのか?
- 12s3015:
- 双極子モーメント
は
で表されているのに, 問題では,
をもちいるのは なぜか. M: どちらが汎用性の高い表記か?
- 12s3016:
- 結局のところ, 質量中心とはなんなのか. それがわかると 何がわかるのか. M: 言葉の意味が分からないなら, 辞書を見ればいいのでは(?) また, 物理の初歩を復習する必要がありそうですね.
- 12s3017:
- 結合次数が 1 という場合は 2 原子分子すべてに言えるのか. M: 教科書の 9 章をよく読めばいいのでは(?)
- 12s3018:
- なぜ電荷の大きさをわざわざ e を用を用いて表すのか. M: 本気ですか? H
とか Cl
とかの表記の意味がわからないと言うつもり??
- 12s3019:
- 教科書で H
は, ボルン・オッペンハイマー近似の下ではシュレーディンガー方程式を厳密に解くことができるが, その解からは物理的背景がわからないとあるが, わざわざ近似の下で方程式を厳密に解く必要はあるのか? M: 厳密解と近似解と, どちらが好ましいか? // 必要性の低い (無い) ことをしてはいけないのか?
- 12s3020:
- 式 (9.20) は古典力学から類推できないとあるが, 古典力学の面を考慮せずにこの式が正しいといえるのか. また, この他に類推できるような計算法はないのか. M: 式 (9.20) はどのようにして導出されたのか? 導出の過程に古典力学の面 (なんじゃそりゃ) を考慮したか?? // ``類推できるような計算法'' とは, どういうことか?
- 12s3021++:
- 分子軌道法は安定なヘリウム二原子分子が存在しないことを示したり, 酸素分子が常磁性であることを正しく示したり, とてもレベルの高いものであるにも関わらず, 9.34 の問題では実験値と 1.19 % の誤差がでました. 1 % は小さい値ですが, これよりもっと誤差を少なく方法はありますか? M: まずその ``1.19 % の誤差'' から検討しなければいけません. なぜ誤差がこの値だと言えるのでしょうか? // 教科書 9 章をよく読めば, 電子相関がキーワードになることがわかるでしょう.
- 12s3023+:
- 分子の正味の電荷が 0 でないなら, 双極子モーメントはどこを原点として求めなければいけないのですか. M: 正味の電荷がある分子 (イオン) の双極子モーメントが, 原点のとり方に依存するかどうか, まず考えてみましょう. // この場合には, 双極子モーメントの定義を考えなおす必要がありそうです.
- 12s3024:
- 9.38 の問題で単位に e がつくのはなぜですか? M: 付けた人に理由を聞けばいいのでは(?)
- 12s3025:
- 双極子モーメントはどのようなことを考える時に使うのですか. M: 自分では考えてみたり, 調べてみたりしなかったんですか? // 元は中性の分子なのだから, 双極子モーメントは電荷の偏りの指標でしょ. 更に分子間の相互作用とか溶媒との相互作用とか, 活躍する場面はたくさんあるでしょう.
- 12s3026:
- なぜ反結合性オービタル
には
にない第二の節面の核間軸に垂直に存在するのか. M: 見れば明らかに存在してるでしょ. // それを
と名付けた.
- 12s3027:
- 9.40 で永年方程式から,
を示すことは何を意味するのですか. M: その先の問題文に書いてあることの, 何が分からないのか?
- 12s3028:
- ボルン・オッペンハイマー近似による近似的なエネルギーと波動関数に対して, 摂動論を用いて系統的な補正ができるとある. 質量比が (
) でよい近似となるならば, 近似として例えば
になった場合などは許容されるのか. M: あなたは許容しますか? 誰が何のために, 許容するのですか??
- 12s3030:
- 双極子モーメントと換算質量をあらわす記号はどちらも
であるのだが, なぜ同じ記号なのか. M: 初めにその記号を用いた人に聞けばいいのでは? // 質量は mass, モーメントは momentum
- 12s3031*:
- 等核二原子分子の電子波動関数についてゲラーデ (点対称) かウンゲラーデ (逆点対称) のいずれかでなければならないとあるが 満員のオービタルしかない電子配置である Li
や C
などはなぜゲラーデであるのか. 教科書 p.382-383 の全電子密度図を見ればゲラーデになっていることはわかるが 計算で決定するにはどうすればよいのか. M: まず Li
の ``何が'' ゲラーデなのか? たぶんそれによって具体的な計算が異なる. // 群論を勉強してはいかがか(?) 又は プログレス物理化学 II を履修する :-)
// 12s3034 も参照
- 12s3032:
- 議論の際に, 言いそびれてしまったのですが, 「問 9.34 の結果が実験値に近い値である」と発表してくれたことについて, なぜ実験値に近いと言えるのでしょうか. それから, どの値なら遠くて, どの値なら近いのか, その基準は何なのでしょうか. M: 実験値はいくつであるか? // もしも基準があったとして, ほんの僅かでも基準を越えたことで, 近い・遠いの判断が変わるのは, どうか?
- 12s3033:
- 問題9.22 で OH の最高被占分子オービタルが 2p
となっていたが, 自分は 2p
と 2p
の二つが考えられると思ったが, OH ラジカルになると 2p
の方がエネルギーが高くなるのか. また, どうしてか. M: なぜ, 講義時間中に発言・議論しないのか? // あなたの主張は, 最高被占分子オービタルが二つあるということか? // 2p
を最高被占分子オービタルと考えないのは何故か? // 分子の対称性は?
- 12s3034*:
- 構造物理化学 I, II では, 分子の項の記号を
,
と表すことを扱っていなかったが,
,
電子状態とは どういうことか. M: 限られた時間の中で, 全ての事項を説明することは不可能である. 基本的に大学生は自分で勉強するものだ. // 分子オービタルに
,
などの記号がつき, そこに電子を詰めた ``状態'' に
,
などの記号がつくことについては, 正確には群論的考察が必要. プログレス物理化学 II を履修する :-)
// 12s3031 も参照
- 12s3035:
- 9.22 で 2p
も HOMO になりませんか. M: 12s3033 参照
- 12s3036:
- 双極子モーメントで質量中心が結合軸上にない場合 どのように計算すればいいのか? M: そんなことあるのか? // 別に. 一般式なんだから, 普通に計算すればいいのでは(?)
- 12s3037:
- 双極子モーメントからどんなことがわかるのですか. M: 12s3025 参照
- 12s3038:
- 常磁性・反磁性であれば, それぞれどのような意味を持つのか. M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは(?)
- 12s3041:
- 質量中心とは重心とどのように違いがあるのか. M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは(?)
- 12s3042:
- 双極子モーメント求めて, 化学的にどのように利用されるのか. M: 12s3025 参照
- 12s3043:
- 常磁性と反磁性とあるが, 磁界に対してどういう挙動を示すのか. M: 物理学の基礎を復習する必要がありそうですネ
- 12s3044:
- 行列式波動関数というものがあったが 授業で話が出たもの以外で, 波動関数を行列式で表現する利点は何でしょうか? M: 講義で話をしたのでは不十分でしたか? 教科書や参考書をよく読めばいいのでは(?)
- 12s3046:
- LiH の双極子モーメントは実験値とほぼ一致したが, 分子によって実験値とかけはなれてしまうことがあるのか. M: さあ, 私は知りません. 自分で調べてみてはいかがでしょうか.
- 12s3047:
- 教科書 p.369 の図 9.2 の二原子分子のオービタルの図をみて思ったのですが, O
や F
は反結合性オービタルに電子を持っているのに, なぜ, その電子を手放さずに, そのまま, 反結成オービタルに電子が入ったまま, 二原子分子として存在できるのですか? M: 本当にそれらは反結合性オービタルに電子が入っているのか? それらの分子は現実に存在している. 化学結合の安定性が量子力学的にせつめいできている. 電子を手放してイオン化すると, 別の不安定要因が発生しそうだが(?)
- 11s3013:
- p.388 では, なぜ満員のオービタルを考える必要がないのか? M: 12s3034 参照
- 11s3019:
- 単純な分子軌道法はヘリウム分子が存在しないことを予言するのは なぜか? M: 教科書のその節を読んで, 何が分からないのですか?
- 11s3046:
- SCF-LCAO-MO 分子オービタルとハートリー・フォックオービタルが一致するには, どれだけの項を含めた考え方をすればよいのか. M: その二つは独立な事項なので, 普通にやれば一致する.
- 10s3042:
- 章末問題 9.37 で ``分子の正味の電荷が 0 ならば, 双曲子モーメントの値は原点の位置に無関係'' とありますが, 電気的にかたよりを持つ分子では原点をどこに置いて求めるべきなのでしょうか. M: 記載の通り, 原点の位置に無関係です (証明してみましょう). // 電荷の有無と電荷の偏りの有無とを区別しましょう. // 12s3023 参照
rmiya, 2014-07-30