構造物理化学I (20130708) M: 以下は宮本のコメント
12s3001*: 
多原子分子の場合でも今日の授業のようにバネモデルを用いた場合, エネルギー換算質量はどうなるのか. M: 二原子分子のように簡単には書き表せないが, 基準座標 (normal coordinate) というものを考える. §13.9 参照

12s3002: 
バネでつながれた質点が 3 つある場合は 1 体系や 2 体系の時と比べて力学的にどのようになるのか? M: 多体問題に一般的な解法はない. 12s3001 参照

12s3003: 
なぜ, 図 5.4 の 2 体系は, 図 5.1 の 1 体問題において 2 体系の換算質量を用いると, 1 体系と同じく簡単に取り扱うことができるのか. M: 講義で示した (教科書にもある) 導出過程の, どこが理解できないのか?

12s3004: 
計算の途中で換算質量がでてきたが, 式を簡単に表すために使ったのか? それとも他に何か意味があったのか? M: ``簡単'' の意味は? // 12s3003 参照

12s3005: 
古典的な調和振動子において 2 体系を 1 体系とし環元[原文ママ]して考えることができるが これは量子力学的調和振動子でも応用できるのか? M: 教科書を少し先まで読めばいいのでは? // 古典的な物理量と量子力学の演算子との関係は?

12s3006: 
二原子分子間のエネルギーを考える時に, 相互作用について考えなくてよいのか. M: 何の話か? なぜ, エネルギーを考えるのか?

12s3007: 
ポテンシャルエネルギー中を運動する粒子で 領域 2 は $ V_0 > 0$ とは言っていないので, $ V_0 < 0$ でも同じように反射するということですか. M: 自分で解いてみれば良いのでは(?)

12s3008: 
換算質量 $ \mu$ を考えずに 2 体系の運動を考えることはできないのですか. M: できるかどうか, 自分でやってみれば良いのでは(?) でも, どうして問題を, わざわざ難しくするのか?

12s3009: 
全エネルギーは振幅の二乗に比例するが 光の場合のみ例外となるのはなぜか. 何か要因などはあるのか. M: ``光の場合のみ例外'' とは, どういうことか? (古典的な) 電磁気学によれば, 電磁波のエネルギーは振幅の二乗でしょ(?)

12s3010: 
(5.3) と (5.22) を比較すると, $ m$$ \mu$ がおき換えられているとあるが, (5.22) はどのような場合に用いることができるか. M: 12s3003 参照

12s3011: 
$ \displaystyle V(x) = \frac{1}{2} k x^2 +$   const. において $ x = 0$ のとき $ V(x)$ の値は const. に依存すると考えてよいのか. M: 数式を見て, そのどこが分からないのか?

12s3012: 
換算質量は, 物理的意味をもつのか. M: 講義で図解もしたが, 12s3003 参照.

12s3013: 
波動関数は行儀よくなければならないが, 波動関数の解で, 虚数を含んだ指数関数はどうやって行儀のよい関数だとわかるのか? 実数乗の指数関数は発散しているとわかるが, 虚数乗になると指数関数は発散しなくなるのか? M: オイラーの公式 と言ってみるテスト

12s3014: 
位相角とは何ですか? M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは(?) // 教科書 p.52 参照

12s3015: 
宿題で $ \displaystyle \frac{\left\vert k_1 - i k_2 \right\vert^2}{\left\vert k_1 + i k_2 \right\vert^2}$ の計算があったのですが この計算は 1 になるのですか? M: 自分でやってみたんでしょ(?) 何が分からないのか?

12s3016*: 
二原子分子は, 振動運動と回転運動を同時に行っていて それぞれの運動を別々に考えていいのか. 2 つの運動に何らかの関係性はないのか. M: 第 0 次近似としては, 分離して考えるのが分かりやすいのでは(?) わざわざ難しく考えなくても良いでしょ. 近似を高めたければ, 関係性を考えることになり, 振動・回転相互作用ということになる. §13.3 参照

12s3017: 
二原子分子を調和振動子モデルのようにバネがついていると仮定して考えるのは なぜか. 二原子分子の原子通し[原文ママ]の結合は伸び縮みするのか. M: どしてわざわざ難しいモデルを採用しなけりゃいけないのか? 第 0 次近似として分かりやすいモデルを作って考えるのは, 普通でしょ.

12s3018: 
問題 4.34 で, 領域 2 において粒子が振動しておらず運動量が観測できないにもかかわらず, 存在確率を求めることができるというのは どういうことか. 振動せずに存在するということなのか. M: あなたの言う ``振動'' って, 何のどういう振動か? // 得られた波動関数を, 素直に解釈すれば, 進行波や後退波の成分を持っていないことは明らか.

12s3019: 
三原子分子の場合も 二原子分子と同様にして, 1 体系と同じ簡単な形にできるのか? M: 12s3002 参照

12s3020: 
ポテンシャルエネルギーが二つの物体間の相対距離だけに依存するならば, 2 体問題を 1 体問題に還元できる, とあるが, 物体が 3 体や 4 体となっても同じように考えることは可能か. M: 12s3002 参照

12s3021: 
バネの力の定数の $ k$ はバネによってちがうと思うのですが, どうやって具体的な数字でわかるのですか? 2 体系の運動が 2 つの質点の相対的な距離だけに依存しない場合はあるのですか? M: 個別に測ればいいのでは(?) // 外場を考えれば, あるのでは?

12s3022: 
換算質量は, 2 つの質点の何を表しているのか. // 前回のレポートで, $ E > V_0$ のときは $ D$ が 0 になるが, $ E < V_0$ のときには $ D$ は 0 にならないのは なぜか. M: 別に. well-behaved な波動関数として当然でしょ.

12s3023: 
調和振動子のエネルギーは波動方程方[原文ママ]でも導出可能なのですか. M: 自分でやってみれば良いのでは(?)

12s3024: 
振動スペクトルが赤外線の吸収で, 回転スペクトルがマイクロ波の吸収なのは なんでですか. M: 電磁波を吸収する条件は何か?

12s3025: 
光のエネルギーは $ E = h \nu$ だったが 振幅には比例しないということですか. M: その式の登場した状況と, 式の意味を考えれば良いのでは(?)

12s3026: 
2 原子分子を単原子分子と同じように考えることができると数式で説明したが, 単原子分子の時の質点が壁てバネでとめられているということは二原子分子で考えると一方の原子がどのようになっているとイメージすればわかりやすいか? M: ``単原子分子が壁でバネで止められている'' って, それ, 誤解でしょ.

12s3027: 
$ \displaystyle \frac{1}{m_1} + \frac{1}{m_2} = \frac{1}{\mu}$ のところで なぜ $ \displaystyle \frac{1}{m_1} + \frac{1}{m_2} = \mu$ とおかなかったのですか. M: 少なくとも後者は, 等式の左右で次元が異なる.

12s3028: 
問題 3.34 [原文ママ]の反射係数は複素共役をかけてもとめるのか. M: 別に. 必要な計算をすれば良いだけでしょ.

12s3030: 
(5.16), (5.17) 式は $ x_2 - x_1 > l_0$ でないと成り立たないのか. M: そんな制限, あったっけ?

12s3031: 
バネが調和的に振動しているとあるが 調和とはつりあっているなどの意味があるが, ここでは, 何と何が つりあっている状態の振動であるのか. M: ここの調和は, 講義で黒板に書いたように, harmonic の事. ``調和 = つりあい'' とは初めて聞いたが, これは常に正しいのか?

12s3032: 
ポテンシャル障壁にしみこんでから反射するのであれば, 問題 4.33 において, 領域 2 で左側に進行する粒子が存在するということになりませんか. そうだとすれば, $ D=0$ とおくことはできないのではないですか. M: 誤解でしょ. 12s3018 の回答後半も参照.

12s3033: 
重心が静止または等速直線運動でない時はありますか. M: そりゃ, あるでしょうね.

12s3034: 
反射係数 $ R$ が 1 と求める計算は 複素共役をかけることで得られるのか. M: 12s3028 参照

12s3035: 
分子間で働く力は 2 次関数で表されるものが多いように思われるのですが, なぜ $ -kx$ というような一次関数に表すことができるのでしょうか. M: 根本的に誤解している予感. そもそも○○が多いって, その実例は?

12s3036: 
この場合とは逆に 1 つの球から調和振動子モデルを考えることも可能なのでしょうか? M: 意味不明. ``この場合'' とは? // そもそも始めから, 一個の質点がバネで壁につながれている系が調和振動子のモデルだし.

12s3037: 
二原子分子が振動しながら回転するということはあるのですか. M: バネでつながれた二つの重りを空中に放り投げたら, 一般にどういう運動をするか?

12s3038: 
三原子分子, 四原子分子などの多原子分子も質量中心座標, 換算質量, 相対質量を導入すれば, 3 体系以降の問題を 1 体系にまとめることはできるのですか. M: 12s3002 参照

12s3039: 
問題 4.34 で反射係数 $ R$ を求めるとき, $ \displaystyle R = \frac{\left\vert k_1 - i k_2 \right\vert^2}{\left\vert k_1 + i k_2 \right\vert^2} = \cdots = 1$ となるには, どのような計算方法を用いるのでしょうか. 複素共役を用いるのですか. M: 12s3028 参照

12s3040: 
$ \displaystyle \psi_2(x) = D e^{-i k_2 x}$ となり, $ \displaystyle e^{-i k_2 x}$ は左 (x 軸に対し負の向き)にすすむものとあるが, この式では右にすすむものはないのになぜ壁に入れるのか. [図は省略] M: 何かの誤解でしょ. $ \psi_2$ は, そうならない.

12s3041: 
4.34 の問題で領域 2 の透過係数が $ T=0$ となるのは $ \displaystyle T = \frac{k_2 \left\vert C \right\vert^2}{k_1 \left\vert A \right\vert^2}$ で定義されている $ C$ が, 今は発散しているから考えない. という理由なのでしょうか? M: 誤解でしょ. 12s3018 の回答後半参照

12s3042: 
三原子分子になったときには, 振動している原子は二原子分子と同じように 1 体問題に直すことができるのか. M: 12s3002 参照

12s3043: 
保存系は分子が理想的にふるまえば成り立つが現実には他にもエネルギーが使われている. どのようにして理想的な状態を見つけたのか. M: 現実世界が熱力学第二法則に支配されている以上, それは思考実験以外に無いのでは :-p

12s3044*: 
古典的調和振動子では, 力の定数 $ k$ は, バネの硬さによって決められているが, 実際の二原子分子の振動では, 何が $ k$ を決めるのか. M: 教科書の表 5.1 (p.182) を見て考えてみてはいかがか(?)

12s3045: 
等速直線運動している物質はなぜ振動しているといえるのですか. M: そんなこと, 誰が言ったのか? 言った人に聞けば良いのでは(?)

12s3046: 
なぜ力はポテンシャルエネルギーに負の符号をつけたものになるのか. M: 誤解. ならないでしょ.

12s3047: 
質量数 14 の同射性[原文ママ]炭素原子が時間が経つと原子核の中性子が陽子に変わり窒素になりますが, 放射性同位体の原子核中ではどのようにして, 中性子が陽子に変わるのですか? M: 原子核物理学・素粒子物理学を勉強すれば良いのでは(?)

11s3001: 
先日のレポートの解説について, 領域 2 の粒子の存在確率が 0 でないということは, 透過係数 $ T$ ( $ \displaystyle = \frac{\left\vert D \right\vert^2}{\left\vert A \right\vert^2}$ などとかく) は 0 ではないのでしょうか? すると $ R + T$ は 1 より大きくなりますか? M: 誤解でしょ. 12s3018 の回答後半参照

11s3007: 
赤外線の吸収が振動スペクトルならば, 紫外線の吸収は何になるのか. M: 機器分析化学とか, 無機・分析化学実験を履修していないのでしょうか? (プログレス物理化学 IV は, 3 年後期に開講)

11s3019: 
2 体係[原文ママ]の問題を 1 体係にするのは なぜ? M: 12s3008 参照

11s3022: 
調和振動子の全エネルギーが保存されない場合として どのような要因が考えられますか. M: 熱力学の第一法則を破るなんて, あぁ勘違い :-p

11s3027: 
p.179 の下から 3 行目の, 「不確定性原理からの直接の帰結」とは どういう意味でしょうか. M: 本文のその後に書いてあることでは, 何が不足か?

11s3031: 
調和振動子では変位が 0 から $ \infty$ の範囲で変位すると考えるのは非現実的なのはなぜですか. M: 教科書の該当個所のすぐ後に書いてある説明では, 何が不足か?

11s3041: 
$ \displaystyle x(t) = A \sin (\omega t + \phi)$$ \phi$ は何を表しているんですか? M: 位相角. 12s3014 参照

11s3046: 
例題 5.2 では, H$ _2$ についてのモースポテンシャルエネルギーの曲線がかかれているが, 他の分子の場合 (パラメーターの値が変わった場合), どのようなグラフになるか. M: 自分でパラメータの値をいろいろと好きなだけ変えて, 作図してみれば良いのでは(?)

10s3008: 
二原子分子のエネルギーが遷移したとき, 換算質量は変化するのだろうか? M: 換算質量は, エネルギーに依存するか?



Ryo MIYAMOTO, 2013-07-29