構造物理化学I (20130520)
M: 以下は宮本のコメント
M: 基本的な日本語の読解力に不足があるのでは? と首を傾げたくなる質問が多いなぁ. // 高校レベルの数学を使いこなせていない人も多い予感. // また講義で説明したつもりの事を聞くとは, 私の説明が分かり難い? だったらその場で質問すればいいのに. あと, 次のことが分かっていない人もいるようだ. 重要なのでここに書いておく:
``自然という書物は, 数学という言語で書かれている (by ガリレオ・ガリレイ)''
- 12s3001:
-
[原文ママ]について グラフに表したらどのように振動したグラフが得られるのか. M: 別に. 自分でプロットしてみれば分かるのでは?
- 12s3002:
- 時間に依存しないシュレーディンガー方程式は一次元の領域中に束縛された質量
の自由粒子を求めているが, この方程式は一次元以上の自由粒子を求めることはできないのか? 求める方程式は別にあるのか? M: 別に. 古典的波動方程式と同様に, 適宜多次元に拡張すればいいだけでは? // またポテンシャル
の取りようによっては, 必ずしも ``自由粒子'' とは言わないのでは?
- 12s3003:
- 波動方程式で, 一次元の問題では節が点であるのに対し, 二次元の問題ではなぜ節が線になるのか? M: 節の位置を表す式を考えてみればいいのでは? それは一次元・二次元・三次元で, それぞれどう解釈されるか?
- 12s3004:
,
を適切に選べば初期条件 (境界条件) を満たす解が得られる, の 適切に選べば というのはどういうことか? また, 一般解ではないとはどういうことか? M: えぇ〜っ! ある値 (適切な選択) のときには初期条件を満たすが, 一方で別の値 (不適切な選択) のときには満たさないってことでしょ. 日本語が通じていますか?
- 12s3005:
- 時間に依存しない定常状態のシュレーディンガー方程式を使うメリットはどのようなことか. M: 時間に依存しない現象を表現できる. 当り前では? 12s3019 も参照.
- 12s3006:
- シュレーディンガー方程式では何次元まで求められるのか. M: 12s3002 参照
- 12s3007*:
は弦の位置を表しているので
のとき
に虚数があり, 位置が虚数ということは現実にはないということなのか. M:
関数を用いた波の表記と
と
関数を用いた表記とは数学的に等価. 始めから三角関数を基本解に用いれば, 実数の範囲で波の一般解が得られるので, 気持ち悪ければそちらを使えばいいのでは. 便宜的に(?)複素数を使っている一般解であっても, 適当な境界条件の元での特殊解を求める時には, 実数の範囲に落ち着く. …でいいのかな?
- 12s3008:
- 定常状態でない波動関数を解とする方程式はありますか. M: 講義では時間に依存するシュレーディンガー方程式を紹介したのだが…
(;_;)
- 12s3010:
- 時間に依存するシュレーディンガー方程式と依存しないものとでは, 依存するものの方がより正確な値があらわせるということですか. M: いいえ. 12s3005 参照
- 12s3011:
- 一般解を求めるときに,
,
を適切に選べば初期条件 (境界条件) を満たす解が得られるのはなぜですか. M: 12s3004 参照
- 12s3012*:
- 式 (2.8)
を解く際に場合分けをして解いたが,
の場合に虚数解
が出てきて一般解を求めることができたが, 虚数解
を使うことによって変わることはあるのですか? 例えば固定端ではなくなるとか. M:
の場合には指数関数,
の場合には (オイラーの公式を用いて式を変形し) 三角関数が解であった. 解である関数の形が全く異なる!!
- 12s3013*:
- 物質はある特定の波長の光を吸収するが, そもそもなぜ物質は光を吸収するのか? またある物質が吸収するある波長の光は物質の何によって決まるのか? M: ボーアの振動数条件を考えよ. 分子の場合も原理は同じ. // 分子を構成している原子の原子核と (多数の) 電子が作る静電的ポテンシャル
が分子により異なり, そのためシュレーディンガー方程式の解である波動関数とエネルギーが異なる! 図15.1, 15.2 など参照
- 12s3014:
- シュレーディンガー方程式を導出できないとありますが, それはなぜでしょうか? M: 公理 (公理的仮説, postulate) を他から導出することはできない.
- 12s3015:
- シュレーディンガー方程式の解が波動関数ならば, 波動関数の解が出てくることになるので, かなり多くの解が存在することになるのか. M: 質問の言語明瞭、意味不明瞭.
- 12s3016:
- 授業でやったような数式を解くことで, 化学においてなにがわかるのですか. つながりがわかりません. M: かなり重傷(?) 化学の基礎 II(G) や II(E) の教科書でも読み返してみれば? 前書き などにも目を通すこと.
- 12s3017:
- 節面とは電子密度が 0 (正負の境界) になる曲面だが, その曲面の面積は計算により求めることはできるのか? M: 三次元空間で連続な関数として波動関数が定義されているので (一部の特異点を除く), 可能だと思われるが, 私は具体的な方法までは知らない. ちなみに求める方法および面積を知ってどうするのだろう??
- 12s3018:
- シュレーディンガー方程式の解も古典的な方程式の解と同じ形で求めることができるのか. M: 数学という言葉を用いて記述していることの利点は何か?
- 12s3019:
- 時間に依存するシュレーディンガー方程式は, どのような状態を表すのか. M: 時間に依存する状態. 12s3005 参照.
- 12s3020:
- 微分方程式について, 普通の解と振動する解では, 振動すること以外に何か違いはありますか. M: 振動する解も普通の解だと思うが(?) 12s3012 も参照
- 12s3021:
- シュレーディンガー方程式の解
の正確な性質は不明確とあるが, 解に性質とはあるのか? M: もちろん. 波動関数が表すモノは, 波動関数の性質を反映している.
- 12s3022:
- シュレーディンガー方程式で古典的波動方程式を表すことはできるのか. M: まずはそれぞれの方程式の解が何を表すのか, 自分で考えてみてはいかがか.
- 12s3023:
の場合で,
に
を取り込んでしまいましたが, 問題はないのですか? M: どんな問題が予想されるのだろうか?
- 12s3024:
- 時間に依存しない波とはどういうことですか. M: 例えば
という正弦 ``波'' は, 時間に依存していない.
- 12s3025:
のとき虚数が出てきたが これはげんじつにはどういううごきをしているのか. M: 時間の関数ではないので, 動いていない :-p
// 12s3007 参照
- 12s3026:
- 一次元の Schrödinger 方程式を説明してくれたが, ここでの ``次元'' の数とは 何を示しているのか? M: 粒子が運動している空間の次元だが?
- 12s3027:
- 時間に依存したシュレーディンガー方程式と時間に依存しないシュレーディンガー方程式の二つがなぜ出てきたのか謎でした. M: そうですか, 変数分離というキーワードを講義で述べたのですがネ. なお提出物が要件を満足していません.
- 12s3028*:
- 現時点で
の正確な性質は不明確であるのに, 古典的な波動方程式からの類推だけで粒子の波動関数としてもよいのか. M: アブダクション(?) 結果の正しさが, 仮説の正当性を強く支持している.
- 12s3030:
- 基本解と一般解は どのように違うのか. M: 講義で示した具体例を見比べて, 何が分からないのでしょうか?
- 12s3031:
- p.46 に経験によれば, 右辺が 0 で, 定係数の線形微分方程式の解はいつも
の形をとるとあるが 解が求められていかった[原文ママ]当時は
を何とおいていたのでしょうか. M: 当時の人に聞けばいいのでは? :-p
- 12s3032:
- 時間依存性を含んだシュレーディンガー方程式は, 具体的にどのような場合に用いられますか. M: 教科書 p.79 に ``分子分光学を論じる 13 章までは〜'' とあるのを読んでいないのか?
- 12s3033:
- 時間に依存しないことのメリットとデメリットは何ですか? M: 状況に依る.
- 12s3034:
- フーコーの振り子は日食によって, 角度速[原文ママ]が逆転するという現象が世界中で観測されているが, どのような原因があるのか. M: その現象は, 本当に世界中で観測されているのか?
- 12s3035:
の系数[原文ママ]を
としましたが, ここに代入する値は
を含まなければならないのでしょうか. M: 講義で示さなかった, 三角関数
と
を基本解として一般解を得る方法で, 任意定数である係数に
を含むなどという制限はあるか?
- 12s3036:
- 2 階の非線形な微分方程式というのは, あるのでしょうか? M: ``2 階'' および ``非線形'' の意味は?
- 12s3037:
- シュレーディンガー方程式を使って何かをしようとするときに微分を用いて計算を進めるのはなぜですか. M: 意味不明. 必要な計算をするだけでしょ?
- 12s3038:
- 両端が自由端のときは, 分離定数 K は意味のある解を持ちえるのですか. M: 分離定数が解を持つとは?
- 12s3039:
- 尊敬している科学者は誰ですか? また, その理由は? M: 個人的な事を聞いて, ``ふーん'' と言う以外に何の意味があるのだろうか?
- 12s3040:
- シュレーディンガーは どのようにこの式にたどりついたか. M: 本人に聞けばいいのでは? または中間レポートのネタか(?)
- 12s3041:
- 線形微分方程式の一般解で,
のときオイラーの公式を使ったのはなぜか. M: 振動解であることを示すため. //
の時には使えないから :-p
- 12s3042:
- 波動方程式で
のときの一般解
で,
は
なので虚数であるとおもうのだが, この方程式の解で虚数が出てくることはあるのだろうか. M: 虚数では微分方程式の解にならないのか? 12s3007 も参照
- 12s3043:
- 古典的波動方程式は弦でみれるが, シュレーディンガー方程式は目では見えない. それなのにこの式が生まれることができたのは なぜか? M: 12s3040 参照
- 12s3044:
- 授業では, 2 つの基本解が一次独立かどうか調べることをしたが, 教科書ではなぜその部分に関する記述がないのか. M: 著者に聞けばいいのでは?
:-p
- 12s3045:
- なぜシュレーディンガー方程式は量子力学の根本的な基本仮説あるいは公理とみなすことができるのですか? M: 話が逆では? ていうか, 歴史的経緯を見れば明らか.
- 12s3046:
- 定常状態の波動関数を用いて記述できない問題はどのようなものか. M: 12s3008 参照
- 12s3047:
- 原子中の電子は原子核の周りを運動していますが, 一体, どれくらいの速さで運動しているのですか? M: ボーア理論に基づくと どうなるか, 自分で計算すればいいのでは?
- 11s3001:
- シュレーディンガー方程式の
を H と書くのはなぜですか? 慣用的なものでしょうか. M: 具体的なフォントのデザインは, 個別の事情によるだろう.
- 11s3007:
- 今回の授業でロンスキー行列式が出てきたが, このロンスキー行列式は 1 次独立かどうかを調べるためにしか使えないのか? M: 道具には予定外・予想外の使い方があってもいいのでは(?) 今回が該当するかどうかは知らないが.
- 11s3019:
- 教科書にシュレーディンガー方程式を導出できないと書いてあるが, なぜですか? M: 12s3014 参照
- 11s3022:
- シュレーディンガー方程式で水素原子の電子の波動関数が求めれますが, 他の原子でも求めることは, 可能でしょうか? M: 例えば He
については, 自動的に可だが :-)
それ以上については 8 章を読めばいいのでは.
- 11s3027:
- なぜ定係数の線形微分方程式の解は いつも
の形をとるのでしょうか. M: まさに ``定係数'' だから. 指数関数は, 何回微分しても, 自分自身の定数倍でしょ.
- 11s3031:
-
(2.8) で
のとき, 両端が固定端であると意味のある解が得られないのは なぜか? M: 実際に得られないし, 一般解の形を見れば自明では?
- 11s3032:
- オイラーの式を考えると正弧[原文ママ]や余弧[原文ママ]が表れますが, 深い意味ってありますか. M: 数式なので人生哲学的な意味はない. 何をもって ``深い'' と言うのか?
- 11s3041:
- 1 次独立とは 2 つの式の関係がどのようであることをいうんですか? // そしてなぜロンスキー行列を求めることでそれがわかるのですか? M: これも重傷のようだ. 独立でない (従属である) ことはどういうことか, 講義中にも説明したのだが... 独立はその否定. 高校数学の復習が必要では? // ``ロンスキー行列'' とは何か?
- 11s3046:
- シュレディンガー方程式は, どうやって見つけられたのか. 導くことができないとはどういうことか. M: 12s3040 参照 // 12s3014 参照
- 10s3008:
- 近似法で求められた値と実験値を比較していますが, 実験値はどのようにして求められているのでしょうか? M: 何の実験値の話でしょうか??
- 09s3043:
- 特殊解とは任意定数を含まない解ですが 特異解とは違ったものなのでしょうか? M: 特異解とは?
Ryo MIYAMOTO, 2013-06-03