教科書についてのお問い合わせがあり、以下のように回答しました。(2016-08-10) ----- 8< ----- Subject: Re: 構造物理化学の教科書について To: ○○○○ From: Ryo MIYAMOTO Date: Wed, 10 Aug 2016 11:59:10 +0900 ○○○○ 様 こんにちは、弘前大学 理工学部 物質創成化学科 の宮本です。 お問い合わせいただき、ありがとうございます。お問い合わせいただいた事項に 対する回答は、簡単です。   「シラバスには、書籍を特定するために十分な書誌情報を記載している    はずです。」 というものです。以下は蛇足です。 シラバスには、書籍を特定するために十分な書誌情報を記載しているはずです。 一致しているのは著者名だけなのでしょうか?その著者が複数の本を書いて いて、どれかを選べないということでしょうか?何が分からないのでしょうか? お送りいただいたメールには、``不安だったので質問させていただきました'' と記載されていました。わからない時に質問することは悪いことだとは思いま せん。しかし、いちいち他人の承認がなければ何もできず、自分で判断できない のでは困ります。 今後、新しい事を発見したり、新しい物質を作成したときに、それでいいか どうかを教えてくれる人は存在しません。だって人類初なのですから。 また、yes と承認を与えてくれた人の判断が正しい保証、正しい答えを教えて くれたという保証は、どこにあるのでしょうか? 他人の承認に基づいた行動で失敗した場合、その責任を他人に押し付け、自分 では責任を取らないつもりなのでしょうか。(もしそうなら、成功したときも、 その功績はあなたのものではありませんネ。) 以上がお問い合わせいただいた事項に対する公式見解です。以下はおまけ。 専門的な事を自分で勉強するのに、一つの書籍を深く読むことも重要ですが、 類似の書籍を併読することもまた理解の助けになります。同じ事項を異なる面 から異なる表現で説明されていたりすると、理解が深まることがあります。[*] また教科書とは別に、自分のレベルに合った書籍で勉強するという方法も 有効です。 そこで私は、教科書以外にも自主的に参考書を読むことをお勧めしています。 そのための参考書は、講義のサポート web ページにリストアップしてあり ます。シラバスの HP アドレスにアクセスするか、web 版シラバスにリンクが あるのでたどってください。 [*] つまり、もしもご指摘の書籍が教科書でなかった場合でも、無駄な買い物を したとか無駄な時間を使ったと考えるのではなく、参考書として有効に活用 すればいいのではないでしょうか? PS. 学生のみなさんにとって重要な事項を含んだ返信となりましたので、個人を特定 する情報を変更・削除した上で、このメールは公開させていただきます。(上記 の講義サポート web ページにリンクします。) ご承知置き下さい。 -- Ryo MIYAMOTO; rmiya@hirosaki-u.ac.jp On 2016/08/09 19:09, ○○○○ wrote: > ○○○○ と申します。 > > 後期から履修させていただく構造物理化学についての質問です。夏休みに > 時間があるので長期休暇で後期の予習をしようとおもい教科書を購入しようと > 考えています。そこでシラバスを見たのですが「物理化学 (上), D. A. > マッカーリ, J. D. サイモン 著, 千原秀昭, 江口太郎, 齋藤一弥 訳, > 東京化学同人.」とありました。これは物理化学ー分子論的アプローチ(上) > という本のことでしょうか。著者は合致してますが不安だったので質問させて > いただきました。 > ----- 8< -----