分子分光学特論
理工学研究科, 博士前期課程, 物質理工学専攻,
後期, 火曜日, 5-6 時限
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概要
物質の状態を調べるには, その構成要素である分子の状態を観察することが必須です.
目に見えないほど小さい分子を「見る」とは, 分光学的手段により, スペクトルを
測定することです.
測定の原理および得られたスペクトルの解釈には, 分子の構造や電子状態に関する
量子力学的な知識が必要です.
目標
- 分光学的スペクトルがどういうものであるか, 理解する.
- 物質の性質を, その構成要素である原子や分子の立場から考えるようになる.
- 機能の中心となる分子構造や, 分子軌道の対称性を判別できる.
- 簡単な分子の対称性を判別し, 基準振動解析ができる.
- 赤外線吸収とラマンの振動スペクトルに関連して, 遷移の許容・禁制を判断できる.
- 振動スペクトルの倍音・結合音について, 理解する.
- 簡単な分子の対称性を判別し, 対称性適合軌道を作ることができる.
- 電子遷移について, その遷移が許容か禁制かを判断できる.
教科書・参考書等
主として次の書籍にしたがいます.
- D. C. Harris and M. D. Bertolucci,
``Symmetry and Spectroscopy: An Introduction to Vibrational and Electronic Spectroscopy'', Dover (1989).
以下に参考書のリストを示しますが, 随時改定・追加される可能性があります.
- 群論の化学への応用, コットン, 丸善
- 分子の対称と群論, 中崎昌雄, 東京化学同人
- 化学や物理のための やさしい群論入門, 藤永茂・成田進, 岩波書店
- ``Introduction to Molecular Spectroscopy'', G. M. Barrow, McGraw-Hill
授業計画
以下の各項目について説明されます.
- 分子の対称性と群論
- 分子軌道法 (軌道の対称性)
- 時間に依存する摂動
- 選択律 (許容遷移・禁制遷移)
- 振動スペクトル (赤外・ラマン)
- 電子スペクトル (吸収・発光(蛍光とリン光))
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rmiya@cc.hirosaki-u.ac.jp